向こう3年の収益成長目標は年率20-30%、都市再開発プロジェクトが強み

現地コード 銘柄名
03380

龍光地産控股

(ローガン・プロパティー)

株価 情報種類

 13.00HKD
(2/11現在)

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 BOCIは龍光地産の19年12月本決算について、「コア利益100億元」の目標を達成すると予想。同時に高利益率とバランスシートの健全性を確保するとみている。同社は19年に916億元の販売収入(権益換算)を計上した後、向こう3年間にわたって年率平均20-30%の増収と同20%のコア増益を目指すとの目標を設定したが、その根拠となるのは、保有する約8,300億元規模の分譲可能な開発案件。うち約4,000億元を占める都市再開発プロジェクトの販売が少なくとも年間300億元に上り、各年のコア利益の約20%に寄与する見通しという。BOCIは同社の収益成長見通しや都市再開発ビジネスという独自分野における優位性、持続可能な採算性などを前向きに評価。株価の先行きに対して強気見通しを継続している。

 19年通期のコア利益100億元という数字は、前年比で40%超の増益を意味する。上期(6月)末時点で700億元の未計上収入を持ち越していたことに加え、新規の土地開発による貢献が好決算を支える見込み。BOCIによると、通期の粗利益率は引き続き30%を超える可能性が高く(約33%を予想)、将来を見据えた土地取得や地域開発事業の投資回収を通じた採算性の維持が期待できるとしている。

 同社は19年に、公開入札を通じた土地取得に約450億元を費やした。権益換算では242億元相当。BOCIは開発物件成約額の80%超に上る現金回収率などを理由に、純負債比率が約65%を維持したとみている(永久資本性証券=PCSを含めた場合は約75%)。

 経営陣が設定した20年の販売収入目標は前年比20%増の1,100億元(権益換算)。BOCIは年間の分譲対象物件が約2,000億元に上ると予測している。同社はまた、向こう3年間に年率平均20-30%の増収と同20%のコア増益を目指す方針。BOCIは約8,300億元の分譲資源や、19年末の未計上収入が850億元に上ることなどを理由に、向こう3年の目標並みの収益成長ペースが、さらに長期にわたって続く可能性を指摘している。

 都市開発プロジェクトはこの先、実質的に進展するとみられ、まずは深セン、珠海、仏山、恵州(いずれも広東省)でのプロジェクト4件が20年の売り上げに寄与する見通し。ほかにプロジェクト権益の一部売却を通じた利益貢献も見込めるという。

 BOCIは物件販売収入の増加ペースが加速するとみて、同社の利益見通しを1-3%の範囲で増額修正した。さらに、19年下期の土地取得や分譲スケジュールの前倒しを反映させる形で、予想NAV(純資産価値)を6.7%引き上げ、1株当たり23.14HKドルに設定。都市再開発プロジェクトの進展状況の明確化などを理由に、NAVに対するディスカウント率基準を40%から35%に変更し、目標株価を引き上げた。現在株価の20年の予想PER(株価収益率)は5.4倍で、予想PBR(株価純資産倍率)は1.6倍、予想配当利回りは7.4%の水準にある。