──そのうちの1社の動画を見ましたが、けっこうスゴイですね。2011年から積み立てた元本がトータル700万円以上、それが9年で1,000万円近くになっています。

 私も、こまめにチェックしているわけではないので、その数字を見て驚きました(笑)。9年で200万円少し、20%以上増えていましたから。ただ、今現在、どれくらいの金額になっているかはあまり気にしていません。

──なぜですか。

 インデックス投資を始めたのは、あくまでも将来への備えのためです。だから大事なのは20年後、30年後いくらに増えているかなんです。

──なるほど。でもやっぱり、増えればうれしいですよね。

 それはそうですね。でも今回、YouTubeで公開した運用実績は少し出来過ぎかなという思いもあるんです。

 今は市況がいいから1,000万円近くに増えていますが(※)、何カ月かしたら下落するかもしれません。銀行預金と違い、預ける期間に比例して増えるわけではありませんから。事実、1年単位で見ると、2018年など大きなマイナスになった年もあります。

※インタビューは2020年1月下旬に実施。

──つまり、いい年もあれば悪い年もあるから一喜一憂しても仕方ない、ということでしょうか。

 そういうことです。おそらく今後もよくなったり悪くなったりすると思います。ひょっとするとリーマン・ショックのような世界的な金融危機が再び訪れ、一時的にはガクッと下がるかもしれません。でも、20年、30年経ったときに増えていればOKだと思っています。

──長期的に見れば増えるだろうと考えていますか。

 もちろん、絶対ではありませんが、その可能性は高いと思います。

──ところで、インデックスファンドには日本株に投資するものや外国株に投資するもの、あるいは債券や不動産に投資するものなどいろいろな商品があります。松本さんはどんなファンドを保有しているのですか。

 日本株ではなく外国株に投資するファンドが多いですね。先進国ものから新興国ものまで幅広く保有しています。

──これからインデックスファンドを始める人には何をすすめますか。

 私は投資の専門家ではないので、あくまでも参考程度に受け止めてほしいですが、やはり外国株に投資するものが良いかもしれません。あと、日本株、外国株、国内債券、外国債券などに幅広く投資するバランス型もリスクを分散できるのでおすすめします。

株主優待を仕入れて売ることもしていた松本さん。JR、ANA、JAL、吉野家、ラウンドワン、第一興商などの優待は高く売れるのだそう。「あとは自分がよく行く店の優待ですね。私の場合は、ベビー用品を買っていたスギ薬局とか、子供の誕生日に写真が撮れるスタジオアリスの優待を使っています」