NISAとつみたてNISA、どちらを使ったら良いか

 2020年の非課税投資枠として、NISAかつみたてNISA、どちらか1つしか選べません。NISAは、1年間に120万円まで非課税枠がありますが、5年しか有効ではありません。単純計算すると5年間で、120万円×5年=600万円の非課税枠を使えることになります。

 一方、つみたてNISAでは、40万円しか非課税枠が得られないものの、20年間有効です。単純計算すると20年間で、40万円×20年=800万円の非課税枠を使えることになります。どちらが有利とは、一概に言えません。

 1年ごとにNISAとつみたてNISAを交互に使うのも良いでしょう。2020年はつみたてNISA、2021年はNISAといった具合です。また、夫婦で使い分けても良いでしょう。2020年に夫がNISA、妻がつみたてNISAという具合です。2021年には、逆にして、夫がつみたてNISA、妻がNISAという使い方も可能です。

 既に、120万円の投資資金をお持ちの方は、非課税枠が大きいNISAを選んだ方が良いでしょう。年間の投資可能額が40万円以内で、毎月積み立てでコツコツ投資していきたい方は、つみたてNISAの方が良いと思います。

 投資対象の違いも考慮に入れる必要があります。つみたてNISAは投資信託だけになります。個別株に投資したい場合は、NISAを選ぶ必要があります。

 つみたてNISAは、国の定めた条件を満たした投資信託しか買うことができません。ただし、手数料が高すぎず、インデックスファンドなど分散投資ができているファンドしか投資対象として指定されていません。手数料が高すぎる、不適切なリスクを取っている投信を、ついつい買ってしまう人は、つみたてNISAにすれば、その心配がありません。

特定口座で保有している株式を、NISA口座に移すことはできません

 NISA口座を使って、非課税で高配当株投資をするためには、まず、NISA口座を開くことから始めなければなりません。NISA口座を開き、NISA口座で買い付けた銘柄だけが、非課税になります。

 NISA口座を開く前に、課税口座(特定口座や一般口座)で買い付けた銘柄を、後からNISA口座に移すことはできません。ご注意ください。