スマホ向けレンズ出荷が8月も過去最多を更新、設備増強を継続へ

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02382

舜宇光学科技(集団)有限公司
(サニー・オプティカル・テクノロジー)

 110.90 HKD
(9/11現在)

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 舜宇光学科技のスマートフォン向けレンズセット(HLS)の出荷数は8月に前年同月比96%増の6200万個に達し、またも月別の最多記録を更新した。ガラスとプラスチックを使ったハイブリッド(混合)型レンズの出荷もすでに始まっている。一方、スマホ用カメラモジュール(HCM)はインボイス発行の遅れによって前月出荷分がずれ込み、その影響で8月に回復傾向を見せた。BOCIは同社株価の先行きに対し、極めて強気の見通しを明らかにしている。

 HLSの出荷状況は依然として右肩上がりで推移しており、8月には前年同月比で96%増、前月比19%増の6200万個を記録。これで1-8月の出荷数は前年同期比80%の伸びとなった。新規モデルの投入を受け、取引先のサムスン電子が中国スマホ市場でシェアを伸ばしたことなどが大幅な受注増を支えた。

 同社は事前に計画していた通り、HLSの生産能力をすでに年産6000万個まで引き上げた。2017年中にはさらに1000万個引き上げ、7000万個とする計画。BOCIによると、その後も設備増強を継続する可能性が高いという。

 同社はすでに、ハイブリッド型レンズの出荷を開始している。これはモールディング(鋳造)グラス・レンズとプラスチック・レンズを組み合わせたタイプの製品となる。

 一方、HCMの出荷個数は8月に、前年同月比22%増、前月比40%増。HLSと同じく、過去最高を記録した。ただ、力強い出荷の伸びを支えた要因の一つは、7月出荷分のインボイスの遅れにあり、BOCIは9月には出荷状況が再び減速するとみている。1-8月のHCM出荷は前年同期比33%増の伸びだった。

 このほか、車載用レンズセット(VLS)の出荷数は8月に前年同月比65%増、前月比12.9%増。1-8月では前年同期比48%増と、引き続き好調を維持している。

 BOCIはSOTP(サムオブザパーツ)方式で目標株価を設定した上で、株価の先行きに対して極めて強気の見通しを継続した。一方、レーティング見直しにつながる可能性のある潜在リスク要因としては、スマホベンダーによるデュアルカメラ機能の採用ペースが予想より遅れる可能性を挙げている。