第4~第10位は高配当銘柄

 第4位のZホールディングス(yahoo!)(4689)は、ZOZO(3092)LINE(3938)といったネット大手との経営統合を次々と発表したことで、話題を集めました。

 また、7-9月期決算での想定以上の収益回復を評価する向きや値ごろ感にある株価水準も手を出しやすい要因となったようです。ちなみに、そのZホールディングスの親会社であり、昨年末に上場したばかりのソフトバンク(9434)は10位にランクイン。5%を超える配当利回りに加えて、KDDI(9433)NTTドコモ(9437)などといった同業他社と比較して安定した業績面が好感されています。

 第6位のヤマダ電機(9831)は保有株に応じて受け取れる商品券が注目されました。高配当銘柄の代表格である日本たばこ産業(JT)(2914)(配当利回り6%超)、みずほフィナンシャルG(8411)三菱UFJフィナンシャルG(ともに配当利回り4%超)も上位にランクインしました。

銘柄選びの注意点

 みなさんが知っている企業が多く、高配当、株主優待でも人気な銘柄がランキングに登場しました。

 また、一般NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)枠(現行120万円上限)で買える範囲だったことも初心者に人気な理由だったと思います。

 ただ、営業赤字やあまり良くないニュースがあった企業などへの投資に関しては十分に注意が必要です。ランキングは一つの目安として、銘柄を選んでください。

 また、単純に“株でもうける”という考え方ではなく、配当や株主優待などもふくめて、それぞれの企業の良い部分・悪い部分を見極めたうえで上手く自分の生活とリンクさせることが大事になってくると思います。

 最後に、2019年は「老後2,000万円問題」が話題となりました。老後を見据えた資産運用や貯蓄に対する関心が高まっていることは事実ではありますが、10月末に発表された総務省統計局の2019年4-6月期の家計調査によると、二人以上の世帯・勤労者世帯の平均貯蓄額は1,351万円となっており、現実はまだまだ厳しい状況です。

 iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)など税制優遇を受けることができる仕組みも普及しつつあるほか、新しいNISAについても2024年に刷新するといった報道もあります。これらの制度をうまく使っていければと思います。