何に投資する?

「何に投資するか」で、まず思いつくのが、トヨタやNTTなど日本を代表する会社の株だと思いますが、投資対象は、株だけではありません。

 他にも、債券、不動産、商品、為替があります。さらには、ワインに投資する金融商品や、空港や高速道路、映画やミュージシャンに投資するものもあります。しかし、特殊なものは、仕組みを理解するのが難しいため、今回は一般的な投資対象についてお伝えします。

 

「リスク性資産」と「安全資産」

 まず投資対象は「リスク性資産」と「安全資産」という二つに大別できます。「リスク性資産」は、読んで字のごとく、リスクが高そう、何だか危なそう、「安全資産」は、そのまま安全なものかなぁと漠然と思うのではないでしょうか? 実際のところ、その感覚通りで、おおむね正しいです。ちなみに、「リスク性資産」の代表格は“株式”、「安全資産」の代表格は“債券”です。

 よく投資の世界では、「ハイリスク・ハイリターン」、「ローリスク・ローリターン」という言葉が使われます。「ハイリスク・ハイリターン」は、高いリターンが欲しければ、高いリスクを取らなければならない、「ローリスク・ローリターン」は、低いリスクしか取ることができなければ、高いリターンは望めず低いリターンで我慢するしかない、ということです。これを専門用語で「リスクとリターンのトレードオフ」と言います。

 この「リスクとリターンのトレードオフ」に基づくと、「リスク性資産」=「ハイリスク・ハイリターン」、「安全資産」=「ローリスク・ローリターン」ということになります。

 ご注意いただきたいのですが、「安全資産」の「ローリスク・ローリターン」は元本保証を意味しません。「安全資産」の“安全”は、「リスク性資産」に対して相対的に“安全”ということを意味するだけで、元本割れとなるリスクは常にあります。