年末大詰め!ドル/円の振り返り

 先週6日(金)に発表された米雇用統計は、非農業部門雇用者数は予想を大きく上回り前月比+26.6万人と、過去10カ月で最大となりました。単月で20万人を超えただけでなく、過去2カ月分が上方修正されたことから、3カ月平均も20万人を上回りました。失業率は3.6%から3.5%に低下、時間当たり賃金も前月が上方修正されたことから、総じて堅調な雇用市場を反映した、申し分のない数字でした。そして、この好調な指標を受けてドル/円は108.92円まで上昇しましたが、109円手前で失速。108円台半ばで先週を終えました。このドル/円の失速は意外でした。

 また、今週は政治、経済の重要イベントが次々と控えていますが、この失速を見ると、やはり、15日の対中追加関税第4弾引き上げをマーケットは相当意識していることが感じられます。マーケットは足元の好調な経済要因よりも、政治リスクの方をかなり警戒しているような動きでした。今週に入っても、協議行方の情報が交錯して相場は少し翻弄(ほんろう)されていますが動きづらい地合いの嵐の前の静けさが続いています。