「J-REITは、1カ月の前半に売られることが多く、後半は買いが多い傾向がある」
と前回(上旬と下旬で傾向が違う!市場傾向の真実)で伝えました。今回は、その後の値動きの検証と、追加情報です。

前回のおさらい J-REITの推移

 以下の表をご覧ください。前回執筆したときは、2003年3月末にJ-REIT指数が始まって以来、年別で見た月の上旬と下旬のJ-REIT指数には、「下旬の上昇パターン」があるという話でした。今回はその後、半年経過して、どのような状況になっているかを検証してみます。

J-REIT指数 2003年3月末から2019年5月末まで、上旬と下旬の値動きの合計、年別

Bloombergデータより楽天証券作成、以降すべてのグラフ同じ

2019年のその後の動き

 6~11月のデータは、上旬も下旬もプラスが5回、マイナスが1回ずつという結果でした。 

 2019年の1~11月は以下のようになりました。トータルで見ると、下旬の上昇幅の大きさが分かります。

 2003年から続いている、J-REIT指数の「下旬」の連続プラスパワーは、今年も継続しそうな勢いです。

J-REIT指数 2003年3月から2019年11月まで、全200カ月分の月次データ

※単位:ポイント

 さて、J-REIT指数の月次データの下落回数ですが、やはり上旬が多く、最大下落も半月で318.90ポイントと、下旬の最大下落141.05ポイントを大きく上回ります。100ポイント以上の下落の回数も3倍以上となっています。