前回のおさらい 日経平均株価の推移

 J-REIT指数が上記のような「これまでは下旬が上昇する傾向が高かった」ことを受けて、日経平均でも同じ時期の分析をしてみました。結果は、合計数値は下旬の方が圧倒的にプラスですが、年によっては、上旬の方がよかった時もありました。特に、2017年、2019年と、最近は上旬の方が良好で、J-REITほどの「下旬の上昇パターン」とはいきませんでした。

日経平均株価指数 2003年3月末から2019年5月末まで、上旬と下旬の値動きの合計、年別

Bloombergデータより楽天証券作成、以降すべてのグラフ同じ

2019年の動き(その後半年分)

 2019年6~11月では、上旬はプラスが5回、下旬は3回でした。トータルで上旬の方がプラスです。

 上旬と下旬の比較では、上旬の4勝2敗ですが、上旬の値幅がプラスもマイナスも下旬より大きいことに気づきます。

 6カ月のデータを加えると、2019年の数値は以下のようになります。

日経平均株価指数 2003年3月から2019年11月まで、全200カ月分の月次データ

 日経平均の場合、「上昇」と「下落」の回数は大差ありませんが、「通算」は圧倒的に下旬がプラスです。

 最大下落の幅は、大きな差はありませんが、1,000円以上の下落回数が断然、違います。一方で、800円以上の上昇に目を向けると、上旬の方が多いのです。上昇・下落の回数が大差ないのに、通算の下げが上旬の方が大きい理由としては、「上旬の値幅が大きく、大幅下落の回数が多かった」ことが原因と考えられます。

 以上、半年分のデータを追加してみましたが、J-REIT指数の特徴は、継続していました。今後も続くかどうか、定期的に見直してみたいと考えています。