住宅ローンを借り換える・家賃交渉をする

 固定費を節約する方法をいくつか挙げましたが、最大の固定費といえば「住居費」です。持ち家の場合、「住宅ローンの借り換え」も検討を。ローン期間が10年以上、残高が1,000万円以上で、借り換え前後の金利差が1%以上であれば、借り換え時にかかる手数料を考慮しても、借り換えをしたほうが返済総額を減らせる可能性が高くなります。

 賃貸の場合、周辺の同じようなタイプの物件を調べて、家賃の相場を把握し、「家賃交渉」を試みるのも手。人気物件だと難しいかもしれませんが、同じ建物の別の部屋が安く貸しに出されているような場合は、値下げをしてもらえる可能性が高くなります。更新のタイミングを狙って挑戦してみるといいですね。

決済方法を見直して“ポイ活”

 最後におすすめしたいのは、日々の決済方法の見直しです。これまで現金払いが基本だった人は、クレジットカードや国際ブランド付きのデビットカード、プリペイドカード、あるいはコード決済を、なるべく利用してみましょう。そうすれば、利用額に応じてポイントが貯まり、その分だけ節約したのと等しくなります。

 最近は、税金から家賃まで、あらゆるものが「クレジットカード払い可」になっています。人気の「ふるさと納税」をしてもポイントが貯まります。今後、引っ越し先を探すときは、家賃のクレジットカード払いが可能で、ポイントも貯められる物件を選ぶといいかもしれません。UR賃貸住宅の家賃の支払いで、共通ポイントの「Pontaポイント」が貯まるようになりましたが、今後、家賃でポイントを貯められる物件は増えていく可能性があります。

 水道光熱費も、口座振替や納付書払いにしている人は、クレジットカード払いに切り替えたほうがお得。また、少額の買い物でも、常にキャッシュレス決済にするといいでしょう。特に、2020年の6月までは、消費税の増税に伴って「キャッシュレス・消費者還元事業」が実施されており、キャッシュレス決済をすると、現金払いでは受けられない還元を受けられる店舗が増えています。私自身、極力キャッシュレス決済をして地道な“ポイ活”を続けており、今ではATMを利用することは、ほとんどなくなりました。

 例えば、各種固定費や生活費などで月に20万円使っていたとして、そのすべてを「楽天カード」(通常の還元率は1%)で支払ったとすると、最低でも月に2,000円分のポイントが貯まります。

「楽天カード」は楽天市場の利用時に還元率が3%になりますし、ポイントを大幅加算できるイベントなどもあるので、計画的に買い物をすれば、もっとポイントを稼ぎ、節約につなげることができるでしょう。

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