一方、製造業の決算は軟調なものが目立ち、キャタピラー(CAT)3M(MMM)は見通しを下方修正しました。しかし現在は米中貿易戦争の解決に向けた楽観的な見方が広がっていることから、今後、むしろ押し目買いの対象になるとみられます。特にキャタピラーは、テレフォンカンファレンスにおいて、来期に不透明な状況が続いたとしても「在庫調整やリードタイムの短縮化を進めることにより、私たちは良いポジションに立っていると考えている」「2020年の状況がポジティブでもネガティブでも、私たちは準備ができている」と述べており、マネジメント体制にも安心感が持てる状況と考えています。

 なお、アマゾン・ドット・コム(AMZN)の決算は市場予想を下回るネガティブサプライズとなり株価は下落しましたが、販売実績は堅調に推移しており、利益を圧迫する要因が翌日配達やAWS(アマゾン ウェブ サービス)に対する投資等成長を目指したものであることから、長期目線では引き続き投資妙味があると考えています。

アマゾン・ドット・コムのセグメント別増収率の推移
単位:百万ドル

出所:会社資料より楽天証券作成
注:増収率は為替の影響を除く