外国株式への投資を賢く簡単に実践する方法は?

 上記のような外国株式(日本を除く世界株式)に投資するには、ETF(上場投資信託)を活用するのが便利です。ETFがアクティブ型ファンド(公募投信)と異なる特徴としては、
(1)市場平均(指数)に連動を目指すインデックスファンドなのでわかりやすい
(2)公募投信と比較して総じて低コストである(運用経費率が低い)
(3)手軽な金額で多くの銘柄に分散投資できる
(4)取引所の取引時間中にいつでも売買注文できる(公募投信の基準価額の値洗いは1日1回)
(5)ETFは成り行きや指値注文ができる


ことが挙げられます。東証に上場されている主な外国株式連動型ETFを図表3に示しました。

 運用純資産が10憶円以上の外国株式連動型ETFを、取引価格の年初来騰落率について降順に並べました。これら10本のETFは、楽天証券が「0円ETF」と呼ぶ売買手数料無料のETF(計86本)に含まれています(10月24日時点)。

 年初来上昇率が2割を超え、日本株式(TOPIXの+10%)を大きく凌いでいるETFとしては、「NEXT FUND NASDAQ100連動型」(1545)、「NEXT FUND NASDAQロシア株式指数連動型」(1324)、「上海株式指数・上証50連動型投信」(1309)の3本です。米国株式(S&P500指数)に連動を目指すETF(1655)や、日本を除く先進国株に分散投資するETF(1550や1657)の年初来上昇率も日本株式より優勢となっています。

 なお、米国株式連動型ETF(1655)の最低投資金額は2,332円程度であり、外国株式全体に連動を目指すETF(1657)の最低投資金額も約2,186円程度と比較的少額から投資できます。

 外国株式に連動を目指すETFのほかに、日本株式に連動を目指すETF、債券に連動を目指すETF、商品(金など)に連動を目指すETFも東証に上場されています。売買手数料(現物取引・信用取引)が0円(無手数料)となっているETFの種類や詳細は、「手数料0円ETF」で確認できるので参考にしたいと思います。

図表3:東証上場・外国株式型ETF(参考例)

*「運用経費率」は、投資家(受益者)が負担する信託報酬を年率換算(%)した数値です。
出所:Bloombergより楽天証券経済研究所作成(2019年10月24日)

▼著者おすすめのバックナンバー

2019年10月18日:年末高に現実味?高利回り&増配予想銘柄に注目
2019年10月11日:祝・ノーベル化学賞受賞!リチウムイオン電池関連を見直す
2019年10月4日:世界株安なぜ?前門の虎、後門の狼。「ウォーレン・リスク」を警戒!