高配当利回りで増配予想が根強い主力株に注目

 米中貿易摩擦の緩和を受けた景況感改善で株式市場が年末高を目指す動きを想定し、時価総額が比較的大きい銘柄のなかから、今期予想配当利回りが比較的高く、来期の増配期待が根強い銘柄に注目したいと思います。

 銘柄選別の母集団(ユニバース)としては、TOPIX100指数(東証1部上場で時価総額上位100社)構成銘柄を使用します。

 図表3に示した10銘柄は、

(1)TOPIX100指数を構成する100銘柄のなかから
(2)今期(主に2020年3月期)予想配当利回りが4%以上
(3)来期(主に2021年3月期)に前期比3%以上の増配が見込まれている銘柄

 について、今期予想配当利回りを降順に一覧にしたものです。配当利回りの高低だけでなく、来期の増配見通しを重視した銘柄群と言えます。

 こうした銘柄選別の過程で、日産自動車や住友商事のように「配当利回りは高いが、来期は減配予想」の銘柄は選別から外れ、来期の予想増配率が3%に満たない日本たばこ、キャノン、SUBARU、武田薬品なども外れました。

図表3:高配当利回り・増配予想銘柄(参考情報)

*上記は参考情報であり個別銘柄を推奨するものではありません。
*今期予想配当利回り=今期配当予想÷直近株価
*今期と来期の予想配当はBloomberg集計による市場予想平均
出所:Bloombergより楽天証券経済研究所作成(2019/10/17)

 予想配当利回りが高くても、利回り計算のベースとなっているDPS(1株当り配当)が減配となるなら、株価が劣勢を余儀なくされる可能性があります。同時に、景況感の改善を想定とする相場で、景気敏感業種が主役を担うなら、安定成長業種の劣後を警戒する必要もありそうです。

 IT(情報技術)に属する情報・通信業、卸売業(商社)、銀行、石油・石炭業などは「広義の景気敏感業種」と言えるでしょう。上記の10銘柄の平均予想配当利回りは約4.7%、約182万円程度で全銘柄に投資できます。予想配当利回りが高いだけでなく、来期の増配予想が根強い銘柄群に注目したいと思います。
(*今期と来期の配当予想はBloomberg集計による市場予想平均)

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