国民年金の未納部分はさかのぼって納められることは広く知られていることでしょう。

 しかし、どのくらい前までさかのぼって納めることができるのか? そこまでご存じの方は少ないと思われます。将来もらえる年金を少しでも増やしたい。だから今からさかのぼって納付したい。そう思った時にはすでに遅かった、というケースもあります。そこで今回は国民年金の未納部分についてのお話しをしておこうと思います。

国民年金の未納部分。さかのぼって納められることは知っているけど……

 公的年金がもらえる年齢に近くなった方から「年金を少しでも増やしたい」というようなお話をされることがよくあります。将来は年金だけで生活をすることになるかもしれないと考えると、今のうちに少しでも多くもらえるようにしておきたい、というお気持ちはよくわかります。ご相談の中には、国民年金の未納部分を今からさかのぼって納めて年金を増やしたい、というものがあります。

 皆さんの中にも、学生や就職する前の若い頃に国民年金を納めていなかった、一度退職し再就職するまでの間に免除手続きなどをせず国民年金を納めていなかった、などという方がいらっしゃるかもしれませんね。国民年金の保険料は納めないと未納という状態になります。未納ですからその期間は年金が増えません。

 ただし、国民年金の未納部分はさかのぼって納めることができます。この「未納部分はさかのぼって納めることができる」いうことをご存知の方は多いと思います。しかし、実際にお話を聞いてみると「ずっと昔まで納めることはできないのでしょうか?」や「確か5年前? いや10年前まででしたっけ?」などとあいまいな方が多いと感じます。ですが、公的年金も法律がよく変わるのでそれは仕方がないことだと思います。