8月初めの急落後、横ばいの動きを続けていた日経平均株価が突如急上昇! 個人投資家の皆さんは、この動きに正しく対応できましたか?

日経平均株価は2万2,000円台まで上昇

 9月に入り、日経平均株価が元気です。8月初旬に急落した後、およそ1カ月にわたり、20,200~20,700円近辺でのボックス相場に終始していたのが、9月5日にそのボックスを上抜きました。その後、あれよあれよと上昇を続け、9月13日には一時2万2,000円を超え、7連騰を達成しました。

 8月26日の安値2万173円76銭から見ると、約2,000円、10%近くの上昇です。

日経平均株価を投資対象としているならどんな行動が正解か?

 もし日経平均株価連動型ETF(上場投資信託)や、日経平均先物などのように、日経平均株価を投資対象とするのであれば、9月5日にボックスを上抜いた時点で買い、とするのがセオリーです。

 それまでは、狭い範囲の株価で横ばいの動きが続いていて、株価が上方向に行くか、下方向に行くかが分からない状態でした。どちらに行ってもおかしくないときに、どちらに行くかを予想して行動するのは良くありません。予想が外れた時に大きな損失を被る危険があるからです。

 しかし、9月5日に上方向に株価が抜けたわけですから、その時点で速やかに買いの行動に出るのが正解です。その結果、1,000円幅の上昇に乗ることができました。

個別銘柄の動きはまちまちだった

 ただ、個別銘柄に目を向けると、銘柄ごとにかなりまちまちの動きになっていたのが事実です。

 今回の反発局面で強かったのは、銀行株、証券株、その他金融株、海運株、半導体株など、これまで株価が値下がりを続けていた銘柄群です。

 一方、内需系中小型成長株はあまり上昇せず、逆に大きく下落をしてしまったものも珍しくありません。

 したがって、個別銘柄で今回の反発に乗るには、これまで弱かった銘柄を中心に買っていく必要があったというのが正直なところです。

 筆者はもともと内需系中小型成長株を主な投資対象にしていますが、それらがあまりにも弱く、逆に空売りをしていたような銀行株、証券株、海運株などが強い動きを見せていたので、こうした銘柄群を買うようにしていました。しかし、筆者のポートフォリオはそれでも成長株のウエイトが高いので、焼け石に水、という感じでした。