上方向への勢いはいまひとつ
問題なのは、レンジを上抜けるだけの勢いが足元の相場にあるかという点です。そこで、ローソク足の大きさや並び方から探っていきたいと思います(下の図2)。
■(図2)日経平均(日足)の動き その2(2019年8月30日取引終了時点)
先週の日経平均は、週初の26日(月)に窓空けで大きく下落した後、翌27日(火)も窓空けで反発、続く28日(水)と29日(木)は小休止となり、週末30日(金)は再び窓空けの一段高という足取りでした。
チャートをさかのぼると、これと似たような動きが6月頭にもありました。当時も窓空けの下落から反発、そして上昇という展開で戻り基調が続き、その後2万1,500円台を回復していく展開へとつながりました。
今回も同様の流れに期待したいところではありますが、陰線が多くなっていることや、先ほどのレンジ内での動きにとどまっていることなど、上方向への足かせになりそうな面もあり、株高への視界が晴れるにはまだガマンが必要なのかもしれません。
このことは別のチャートにも表れています。下の図3は週足の平均足とMACDの組み合わせです。
■(図3)日経平均の平均足(週足)とMACD(2019年8月30日取引終了時点)
この平均足とMACDの組み合わせは、トレンドの転換を判断する際によく使われます。
平均足の色が変わるタイミングで、MACDとシグナルがクロスするとトレンドが変わるという感じで見ていくわけですが、図3を見ると、足元の平均足は陰線が続いているほか、MACDとシグナルも共に下向きとなっているため、週足ベースではまだ下落基調からの転換は読み取れない状況です。