急落への対策1:キャッシュポジションを多めに持っておく

 急落の対策として考えられるのが、1つは「キャッシュポジションを多めに持っておく」ということです。

 例えば、最近の日本株は、明らかに上昇トレンドの銘柄が少なく、下降トレンドの銘柄の方が多いです。このように買っても利益を得にくい状況では、投資可能資金の大部分を投入することは逆にリスクが高くなります。投資可能資金のうち実際に株式に投資する金額は少量に抑え、キャッシュポジションを多く持っておけば、もし株価が突然大きく下落したとしても、ダメージを小さく済ませることができます。

急落への対策2:プットオプションを買うことで突然の急落に備える

 突然の株価急落が、全般的に下げ相場の時期に起きれば上記1のような対策を取ることができます。

 しかし、個別銘柄の大部分が上昇トレンドで、自身も投資可能資金の多くを株式に投資しているような場合、キャッシュポジションは極めて低くなっています。このような状況で株価が突然急落することもあり得ます。

 筆者はそんなとき、「プットオプションを買う」で突然の急落に備えています。いわば「掛け捨ての保険」としてプットオプション※を活用しているのです。

※プットオプション…ある商品を将来のある期日までに、その時の市場価格に関係なくあらかじめ決められた特定の価格(=権利行使価格)で売る権利のこと。株式とは税制が異なり損益通算ができない。

 株価が短期間に急落したとき、プットオプションは価格が大きく上昇します。プットオプションの利益により、株価の急落による損失をある程度補てんすることができるのです。

 投資可能資金が小さいと、プットオプションのコストが高くついてしまうのであまりお勧めしませんが、投資可能資金が1,000万円を超える方は、プットオプションの使い方を学んでおくべきと思います。

 何が起きてもおかしくないのが株式マーケット。本当に急落、暴落が起きた時に、それに対する備えをしっかりとしていた人と、何も対策していなかった人とでは、受ける影響が大きく異なることは明らかです。

 突然の急落、暴落への備えをしっかりと行い、どんな荒波が来ても生き残れる個人投資家になりましょう。