米中対立の行方は?思惑に振り回される世界の株式市場

 2018年以降、世界の株式は、米中対立の先行きに対する思惑で、乱高下してきました。日経平均も、その流れを受けて、乱高下しています。以下の週足チャートをご覧ください。

日経平均週足:2018年1月4日~2019年7月5日

注:楽天証券マーケットスピードより作成

 上のチャートでは、日経平均上昇・下落の要因がわかるように、日経平均の動きを三つの色(黄緑・赤・水色)に分けた矢印で示しています。

 2018年1月と10月の下落は黄緑色で表示されています。世界景気は好調だったが、「米金利が上昇する不安と、貿易戦争が激化する不安」で世界株安が起こり、日経平均も売り込まれたところを示しています。

 次に、2018年12月と2019年5月の下落を示す赤の矢印を見てください。2018年11月以降、世界景気が変調をきたしていることが明らかとなりました。そのため、金利上昇不安は終息しましたが、代わって「世界景気悪化」が下落要因となりました。「貿易戦争激化の不安と、世界景気悪化の不安」から世界的株安が起こったところを、赤の矢印で示しています。

 水色の矢印は、不安が緩和して世界的に株が上昇したところを示しています。日経平均も反発しています。

 それでは最後に、6月末~7月初に、水色の矢印で日経平均が上昇しているところをご覧ください。大阪サミットでの米中首脳会談を受けて、米中貿易戦争が休戦に向かう芽が出たこと、そうなれば世界のハイテク投資が復活し世界景気も回復する期待が高まることから、世界的に株高となり、日経平均も買われたところです。