経済予測サマリー

 今回は声明文に加えて、SEP(経済予測サマリー)も発表されました。これは俗に「ドットプロット」と呼ばれるもので、FRBメンバー各自が思い思いに将来の政策金利や経済指標がどうなるかを予想し、それをチャートにドット(点)として落とし込んでいくものです。

 今回のドットでは8人のメンバーが今年の利下げを示唆する方向へドットを下げました

 しかし平均値を取ってみると下のチャートに見られるように、2.4%と変動はありませんでした。

 FOMCメンバーによるFFレート予想

単位:%

 8人がドットを下げたということは「利下げがいよいよ近い」と解釈できるでしょう。

 もうひとつ目を引いたのはPCE(個人消費支出)コア・インフレの予想が下がったことです。

 FOMCメンバーによるPCEコア・インフレ予想

単位:%

 つまりFRBが7月に利下げするとして、利下げの根拠は「インフレ期待が下がったから」という言い訳ができるというわけなのです。