明細を見返して不要だった支出を整理

 クレジットカードの明細は、通帳とは違った観点で見直すことができるそう。風呂内さんは、「通帳は資産管理、明細は支出管理のイメージ」と話す。

「日付や店名が細かく出てくるクレジットカードの明細を見返すと、不要だった支出を知ることができます。一つ一つの項目を見ながら『この洋服は買ったけど着てないな』『スポーツジムの月謝、払ってるけど行けてないな』など、活用できていない支出に印をつけていきましょう」

 印をつけた消費の合計額は、貯金できる可能性があった金額といえる。具体的な数字が出てくると、「無駄遣いをなくそう」という感情が働きやすくなるそう。

「もし、通えていない習い事の月謝や乗り気じゃない飲み会の費用など、活用できていない出費がパターン化していたら、払わないように改善するだけで、支出が大きく減る可能性が高いです。また、クレジットカードを複数枚併用していると、明細が分散して把握しづらくなるので、枚数を絞ることを検討しましょう」

 通帳も明細も、ただ記録として残しておくのではもったいない。自分のお金の使い方を知るためのツールとして、大きな役割を果たしてくれそうだ。

「通帳や明細を見返し、分析する、というステップが大切です。単純に支出を減らすのではなく、自分が納得のいくものにお金を割けているかどうかという観点で、見ていくことも重要。『無駄だな』と思うものを、減らしていきましょう」

 特別な手続きをしなくても手に入る通帳や明細で、まずは自分のお金の使い方のクセを知ろう。自ずと改善点が見えてくるはずだ。

(有竹亮介/verb)

※この記事は2019年1月7日に東証マネ部!サイトで公開されたものです。

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