ローソンは、悪材料出尽くしが近いか?

 ローソンは今期(2020年2月期)、3期連続の減益を見込んでいます。海外コンビニ事業が収益化していないため、国内コンビニに吹く逆風をもろに受けています。株価も3年前の高値から約半値まで下がっています。

 ただし、悪材料の出尽くしが近づいていると判断しています。業績悪化は、人件費上昇、競合激化による既存店販売の伸び悩みだけではありません。店舗運営効率化のコストや、ローソン銀行開業のコストも足を引っ張っています。ただし、それは将来のための前向きのコストと言えます。今期は、消費増税や24時間営業見直しがさらなるマイナス材料となりますが、それで悪材料はいったん出尽くすと考えています。

 国内コンビニの落ち込みは、今期までで一巡すると予想しています。国内では出店余地がほとんどなく成長性はないものの、店舗運営の合理化を進めた成果で来期以降、収益の悪化には歯止めがかかると予想しています。配当利回りをベースにしたディフェンシブ株として投資できるようになると考えています。

 将来、成長性が復活するためには、海外コンビニ事業の収益化や、金融収益の拡大が必要です。親会社三菱商事とともに取り組んでいる海外コンビニ事業の収益性が改善するか、ローソン銀行などの金融収益が成長することが必要です。ただ、まだそのメドはたっていません。

 ローソンの今期PERは30倍と株価に特に割安感なく、株価は上値の重い展開が続くと考えられます。ただ、悪材料が出尽くし、好配当利回り株として投資していけるタイミングが近づいてきているとは考えています。