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今週の日経平均は思わぬ急反発もアリ?
土信田 雅之
テクニカル風林火山
テクニカルアナリストの土信田雅之が、マーケットスピードを用いたテクニカルな視点で国内株式市場の動向を読み解いていきます。

今週の日経平均は思わぬ急反発もアリ?

2017/8/28
今週は、外部要因の不透明感に加え、週末には米国雇用統計が控えており、動きづらい展開になりそう。ただし、来週は米国議会が始まり、いわゆる「財政の崖」をめぐっての攻防が注視され、地政学的リスクについても北朝鮮の建国記念日(9月9日)、週末にはメジャーSQ(9月8日)なども予定されており、むしろ動けるのは今週か。という考え方も。
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 先週の国内株市場ですが、週末8月25日(金)の日経平均終値は1万9,452円でした。前週末終値(8月18日の1万9,470円)からは18円ほどの小幅安にとどまり、下値を探る動きは一服しているような印象です。

 ただ、週足ベースでは6週連続で下落していて、これは約3年7カ月ぶりになります。ですので、足元の下落一服が反発のきっかけ待ちなのか、再び下げ基調が始まるのか正直迷うところです。

[図1]日経平均(日足)の動き:2017年8月25日取引終了時点

出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成

 まずは、上の図1で現在の状況を確認してみます。

 前回、「25日移動平均が75日移動平均線を下抜けてしまうデッド・クロスにならずに踏ん張れるかどうかが焦点になる」と指摘しましたが、こちらは残念ながらデッド・クロスが実現してしまいました。これはチャート的にはよくない形です。

 また、先週のローソク足の並びを見てみますと、5日移動平均線を意識しながらの推移となっていたことがわかります。比較的大きめの陰線も出現しているため、こちらもパッと見た印象ではよくない形のように映りますが、実はそれほど悪い形ではありません。というのも、下値の堅さが感じ取れるからです。

 大きめの陰線が出現した、8月21日(月)と23日(水)は、次第に売りに押される展開だったものの、少なくとも前日終値よりも高くスタートしていたほか、22日(火)と24日(木)のローソク足は前日終値よりも安くスタートした割には下値を探る展開にはなっていません。そして週末の25日(金)は、前日終値よりも高くスタートし、5日移動平均線をサポートにしつつ、陽線でこの日の取引を終えています。

 つまり、(1)「買いの勢いはないが、下げ幅を拡大する動きにならなかったこと」、(2)「日経平均の株価水準は、米株市場の流れ次第で前日終値からの上げ下げはあるが、相場の方向性は出ていなかったこと」を意味しています。

 足元の相場環境は北朝鮮情勢を始め、トランプ米大統領の政権運営への懸念や、欧米金融政策の動向など、外部要因を中心とした不透明感が漂っていますが、それでも週を通じて下値をトライする動きにならなかったことで、目先の戻りを期待するシナリオも浮上しつつあるのかもしれません。ただ、先週もみ合った水準の上限には「窓空け」の空白地帯があるので、株価上昇には買いの材料と売買高の増加が必要と思われます。

 また、日経平均の下落の一服については、別のチャートでも確認できます。

[図2]日経平均(日足)のボリンジャーバンド:2017年8月25日取引終了時点

出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成

 上の図2は、日経平均のボリンジャーバンドです。日経平均はバンドの幅が狭くなり、傾きも横ばいが続いた後、足元の株価下落によってバンドの幅が拡大し、トレンドの発生が確認できます。

 ボリンジャーバンドでは、「発生したトレンドがどこまで続くのか」を判断するサインとして、トレンドが発生している反対側のバンドの動きを見るという手法があります。足元は下落トレンドですので、反対側の+2σ(シグマ)や+3σが該当するのですが、週末の段階でこれらの傾きが上方向から下方向へクイっと方向転換しつつあるように見えます。同じ図2の左側にもトレンド発生中の反対側のバンドが方向転換したところがありますが、その後の相場を見ると反発しています。このようなサインが出現するとトレンドがいったん止まることが多いとされています。

 もちろん、トレンドが反発せずに再び同じ方向に動き出すこともあり、この場合はすべてのバンドの線が同じ方向を向きつつ、強いトレンドが継続する「バンド・ウォーク」と呼ばれる形になります。いずれにせよ、少なくとも足元の下落トレンドは小休止していると言えそうです。

 今週は、先ほども述べたような外部要因の不透明感に加え、週末には米国雇用統計も控えており、動きづらい展開になりそうというのがメインシナリオです。ただし、来週は米国議会が始まり、いわゆる「財政の崖」をめぐっての攻防が注視されることや、地政学的リスクについても北朝鮮の建国記念日(9月9日)が控えていること、週末にはメジャーSQ(9月8日)なども予定されており、となると、むしろ動けるのは今週という考え方もできます。

 企業業績や経済のマクロ環境については現時点で不安視されているわけではなく、割安感を指摘する声も増え始めています。また、先週木曜日に発表された投資部門別売買動向では、外国人の売り越しが4週連続となりましたが、この期間の売り越し額を合わせると6,400億円近くになっており、需給的には外国人の売りが一巡している可能性もあります。きっかけさえあれば、思っていた以上に値を戻す展開もあり得るかもしれません。

最後に、米国株市場についても簡単に確認してみます。下の図3はNYダウの平均足とMACDです。

[図3]NYダウ(日足)の平均足とMACD:2017年8月25日取引終了時点

出所:MARKETSPEED for Macを元に筆者作成

 足元のNYダウは陽線が目立ち、下げ止まりと反発を見せている印象ですが、まだMACDは上抜けクロスにはなっていません。本格反発に対してはまだ慎重に見ていく必要がありそうですが、今のところ相場はまだ崩れていないと言えます。

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