医薬品セクターの業績と株価の変動のポイント
■医薬品セクターは、一般的に経済動向の影響を受けにくいディフェンシブセクターと考えられます。これは医薬品への需要は景気に左右されにくいためです。しかし、個別の銘柄ではその値動きはさまざまで、銘柄選択のポイントとしては下記のような点が重要となります。
イーナ: (ふむふむ、前に勉強した「食品」みたいに「医薬品」もディフェンシブなのかぁ。)
(1)業界の動向
■日本の医薬品業界では、2年に一度薬価が改定されます。財政上の理由から基本的には価格引き下げ圧力が強く、画期的な新薬などの特殊ケースを除き、値段は下げられる方向にあります。さらに、今後は制度が変わり、薬価が毎年改定されることとなるため、価格動向に注視が必要です。
イーナ: (え!薬って制度的に値段が変わるなんて知らなかった!)
(2)研究開発の状況
■業界の各社が多額の研究開発費を投じていることが医薬品業界の特徴の一つです。そのため医薬品の開発動向が各社の将来の業績を大きく左右します。
イーナ: (確かに医薬品って常に研究開発しているイメージあるなぁ。)
■各社、医薬品の開発状況を細かく開示しており、変化があった場合はプレスリリースで逐次、開発状況が更新されます。その結果、株価や将来の業績見通しが変化することがあります。
イーナ: (なるほどー、研究開発の進捗度合いが重要なポイントなのかぁ。)
■また、新薬の開発は非常に長い期間が必要とされます。画期的な新薬を継続的に開発できる会社かどうかが、その会社を評価する上で重要な要素になります。
イーナ: (確かに、新薬が継続的に開発できていれば良い企業といえるかも!)
(3)特許の状況
■さらに医薬品業界特有の事象として、「特許切れ」もあげられます。特許が切れることで、ジェネリック医薬品と呼ばれる安価な後発医薬品が参入してくることとなり、競争が激化します。
イーナ: (あ、ジェネリック医薬品って特許切れが関係していたんだ。)
■医療費抑制の観点から、国としてはジェネリック医薬品の普及を促しているのが現状です。そのため、各社は特許切れにより業績悪化を招かぬよう継続的に新薬の開発を行っております。
イーナ: (各社が研究開発を進めている理由がよくわかるなぁ!)
追伸 ちなみに、医薬品についても「TOPIX-17 ETFシリーズ」にこのセクターに連動するETFがあります。
イーナ: あ、やっぱりETFがあるんだ。体調直ったら調べてみよっと♪
またまた思いがけずにセクターの勉強ができたイーナちゃん、着々と知識が身についているようですね。
続く
※指数のディスクレーマーについては下記をご参照ください。
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※この記事は2017年12月17日に東証マネ部!サイトで公開されたものです。
(提供元:大和投資信託)
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