海外販売が好調なヤーマン

 ヤーマンは今期(2019年4月期)、国内の通販や店舗販売がやや頭打ちですが、海外(中国・韓国)の販売が予想以上に伸びたおかげで、最高益を更新する見込みです。訪日外国人観光客に人気を博したのが、そのまま本国での販売拡大につながってきました。

ヤーマンのセグメント別利益:今期第3四半期までの実績(2018年5月~2019年1月)

出所:同社決算短信

 ヤーマンは株価変動が激しいので、注意が必要です。同社が、2019年6月期の営業利益について、期初(2018年6月13日)に発表したのは▲7%の減益予想でした。この発表を受けて翌日の株価は19%も下落しました。その後、海外販売が予想以上に伸びたおかげで今期の営業利益は20%増益予想に上方修正されましたが、株価は軟調に推移しています。

 国内の通販や店舗販売が伸び悩んでいることが影響しています。今期業績は好調でも、消費増税のある来期(2020年4月期)に国内販売が引き続き伸び悩む懸念があります。中国での販売拡大には期待が持てますが、来期初(6月中旬)に発表される見込みの来期業績(会社予想)は、再び低め(減益)で出る可能性もあり、注意が必要です。

なお、中国での販売は好調ですが、1月に始まった中国のEC規制(EC販売業者すべてに登録を義務付け、納税を徹底させる規制)の影響には、注意が必要です。

 

 

 

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