先週の結果

週前半、急伸後は一進一退の動きだが上昇トレンドはキープ

 先週の予測では、欧米の経済指標をにらみながら落ち着きどころを探る展開としながらも、米市場で株価が戻りを試せば連動する動きとになるとしました。

 結果的には、週前半は米国市場では、経済指標はおおむね堅調で、株価も戻りを試す動きとなり、日経平均も連動して12日(火)には2万1,568円まで上昇し、翌日はNYダウ平均株価安を受けて2万1,198円まで下げました。

 週後半はナスダック、S&Pが高値更新。しかし、その後は上値重く日経平均も週末は2万1,500円を一時回復したものの、2万1,450円で引けました。日経平均は商いがふくらまないために、先物主導による上下動に振り回されています。

11日(月):朝方は自律反発で始まるものの、時間外での米株価先物が下げたことで、一時▲87円の2万938円まで軟化。その後は上海株式の上昇が支えとなり、一時+120円の2万1,145円まで上昇し、終値は+99円の2万1,125円と5日ぶりに反発しました。

12日(火):前日の週明けの米国市場でNYダウが+200ドルの2万5,650ドルをはじめ主要3指標大幅上昇となったことで、日経平均は+236円の2万1,361円と全面高となり、後場も上げ幅を拡大。一時+443円の2万1,568円まで上昇して、終値は+378円の2万1,503円と大幅続伸。海外の短期筋による株価指数先物への買い戻しが観測されました。

 しかし、この日の上昇で25日移動平均線(2万1,261円水準)を上回り、3月SQ値である2万1,348円を上回ってきて、崩れかけたチャートが回復しました。ただし、上述したように買い戻し主体で、このまま上昇が続くには売買代金、出来高が増加するための新規の材料が欲しいところです。

13日(水):前日のNYダウが▲96ドルの2万5,554ドルと反落したことで、前日の大幅上昇の反動が出て利益確定売りが先行しました。

 英国のEU離脱問題で修正案が下院で否決されたことや、1月の機械受注が下ブレたこともあり、先物主導で下げ幅を拡大。一時▲304円の2万1,198円まで下げました。終値ではやや下げ幅を縮小し、▲213円の2万1,290円と3日ぶりに大幅反落となりました。

14日(木):前日の米国市場で3指標そろって大幅高となり、特にS&Pとナスダックが年初来高値を更新したことで、前場は+184円の21,474円で寄り付き、一時+232円の2万1,522円をつけました。しかし、後場になると時間外取引で米株価先物が軟調に推移し、上海株式も続落となったことで、先物に断続的な売りが出て上げ幅を縮小し、引けにかけては手仕舞い売りも加わって▲3円の2万1,287円と小幅に続落となりました。

15日(金):円安基調と上海株式の上昇を受けて、堅調に推移し、一時+234円の2万1,521円まで上昇。しかし、買い一巡後は上値重く上げ幅をやや縮小して+163円の2万1,450円で引けました。米国市場は、2月の製造業生産や鉱工業生産は予想を下回りましたが、半導体を中心にハイテク株が続伸し、相場をけん引、さらに追加利上げの見送りが強まり、米中通商合意への期待が継続し、3指標そろって続伸(NYダウは+138ドルの2万5,848ドル)となりました。シカゴの日経先物は+90円の2万1,330円でした。