長期価格低迷の主因、中国の宝飾向け需要も継続

 今回の統計データでは、宝飾向けのプラチナ需要の減少が継続していることも確認されました。

図:宝飾向けプラチナ消費の推移(世界合計)

単位:千トロイオンス 出所:WPICのデータより筆者作成

 

 上図のとおり、宝飾向けプラチナ消費(世界合計)は、2014年をピークに減少傾向にあり、2018年は235.5万トンとなりました。2019年も引き続き減少することが予想されています。

 以下の図の通り、国・地域別にみると、中国の同消費の減少が目立っていることが分かります。

図:宝飾向けプラチナ消費の推移(国・地域別) 

単位:千トロイオンス 出所:WPICのデータより筆者作成

 

 中国における宝飾向けプラチナ需要は、2018年は2013年に比べて、40%以上減少しています。

  欧州の自動車排ガス浄化装置向け需要、中国の宝飾向け需要は、プラチナ需要のそれぞれおよそ17%、16%にあたることから(2018年時点)、これらのセグメントの需要減少は、プラチナ相場には大きなマイナス要素として作用する(している)とみられます。