──リーマンショック後はどうだったのですか。

 リーマンショックから数年後、2012年に安倍政権が誕生したころからぐんぐん成績が上がっていきました。当時、金融資産は200万円くらいだったと思いますが、それが数年で2,000万円を超えました。

──10倍に増えた?

 その間も追加投資をしているので、正確には10倍に増えたわけではありません。元本からすると3倍か4倍程度ではないでしょうか。とはいえ、この結果には自分でもホッとしています。

──ここ最近はどうですか。

 2018年は久しぶりにマイナスでした。はっきりとは覚えていないのですが、2011年、東日本大震災の年もあまり良くなかったんです。たぶんそれ以来のマイナスだと思います。

──2018年後半は投資家のほとんどが苦戦しましたからね。

 そうですね。僕の場合も後半になって持ち株の多くが値を下げました。ただ、リーマンショックのときのように大きく減らしたわけではないので、あまり深刻には考えていません。

──今現在、金融資産がどれくらいか聞いてもいいですか。

 数年前から子供の教育費と住宅ローンの頭金のため、数百万円解約しました。だから、今はピーク時よりだいぶ少ないです。ネットで見かける投資家や知り合いの中には、もっと高額の資産を築いている人もいますが、マイペースを心がけています。

──でも、株式投資で大きく増やしたおかげで、お子さんの教育費とマイホーム資金をまかなえたわけですよね。世の中のお父さんにとっては夢のような話だと思うのですが。

 そうかもしれないですね。諸事情があってなかなかお金を貯めることができなかったですし、学歴も高くない中、そういう意味では株式投資を始めてよかったと心から思います。

──では、次回はどんな銘柄に投資しているのかについてお伺いします。

「投資を長く続けるには自分のスタンスで継続して進むことが大切」と尾上さん。ご自身のスタンスは「仕事や生活を大切にするため、ほったらかしにできる投資」。

中編『尾上さん流 投資する銘柄の選び方とは?小型成長株は「○○一筋」が大事!?』へ続く>>