2月15日をもって3月決算企業の第3四半期決算発表が終了しました。株価もこれに反応していますが、どんな点に注意すべきなのでしょうか?

 

意外と無難に過ぎた今回の四半期決算

 3カ月に1度訪れる決算発表シーズン。日本は3月決算企業が多く、4月下旬~5月中旬に本決算の発表。その後3カ月ごとに第1四半期決算、第2四半期決算、第3四半期決算の発表がそれぞれ行われます。

 2月15日に各企業からの第3四半期決算が出そろいました。昨年の夏・秋ごろは「好業績であろうがなんであろうが決算発表後はみんな売られる」という非常に厳しい状況でしたが、今回は「業績が良くない銘柄が大きく値下がり、好業績が確認できた銘柄はしっかりと株価が上昇」。比較的素直に業績に株価が反応したと思います。

 そうした意味で、今回の第3四半期決算発表は意外と無難に過ぎたな、という印象を持っています。

 

投資家が気にしているのは当期の決算内容ではなく…

 決算発表が行われると、投資家は企業側から過去に発表された当期の業績予想と比べた進捗率や、独自に分析した予想と比較をして、投資判断を決定していきます。

 もちろん、決算内容が良く、投資家の予想をも上回る結果となると、株価も大きく上方に反応することになります。
 ただ第3四半期決算は、時期的な関係上、他の決算とは少し事情が異なっている点があります。

 それは、今すでに2月下旬。つまり、3月決算企業の決算日である3月末まではあと1カ月ほどしかないということです。

 プロ投資家の人たちは、おそらく各企業の当期の業績の着地点はほぼ調べており、当期ではなく、今年4月に始まる来期以降の業績に強い関心を持っているはずです。
 プロ投資家は独自の情報網やリサーチ力で、さらに企業の来期の業績についても予想をし、投資戦略を立てていることでしょう。