1998(平成10)年1月28日

米フォードがボルボ乗用車部門を買収

 1998(平成10)年1月28日、米フォードがスウェーデンの自動車メーカー、ボルボの乗用車部門を買収しました。国境を越えた自動車業界の大再編時代の到来を告げる出来事でした。

 ボルボは1926年創業。頑強な車体を特長とし、早くから衝突安全性の研究に力を入れてきたことでも知られています。しかし、1990年代後半に自動車業界が世界的な再編時代を迎えました。競争激化や環境対応車の開発費増大が買収や経営統合を加速させました。

 ボルボは乗用車部門を米フォードに64億ドルで売却し、トラックなど大型商用車に特化する道を選びました。翌1999年3月には、日産自動車が仏ルノー傘下に入りました。

 一方、米フォードは2008年のリーマンショック後の経営難から、2010年8月にボルボ乗用車部門を中国の自動車大手、浙江吉利控股集団(ジュージャンジーリーホールディングスグループ)に18億ドルで売却しました。出資者が変わる中でも、ボルボの名称は維持されました。ボルボ車の高いブランド価値を示すものといえそうです。

1998年1月28日の日経平均株価終値は

16,973円83銭