店舗網拡大も営業利益率が後退、新規チェーン「湊湊」に成長期待

現地コード 銘柄名
00520

呷哺呷哺餐飲管理中国控股

(シャブシャブ・ケータリング)

株価 情報種類
 10.88HKD
(12/19現在)
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 呷哺呷哺餐飲管理が展開する「呷哺呷哺(Xiabuxiabu)」「湊湊(Coucou)」両ブランドの店舗数は18年11月末にそれぞれ830店、41店に達し、この時点でBOCIの年末予想(811店、40店)を上回った。既存店売上高も9月にやや落ち込んだ後、段階的に回復しており、年内は上向きに推移する見込み。客席回転率は2.9倍を維持した。BOCIは高級カジュアルレストランチェーン「湊湊」を中心に事業拡張の先行きを楽観する一方で、人件費や店舗賃料の予想以上の増大に伴う営業利益率の低下を指摘。18-20年の利益見通しを3-6%減額修正した。これに伴い目標株価を引き下げながらも、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。

 同社の店舗数が11月末時点で年末予想を上回ったことを受け、BOCIは出店予想を上方修正。18年、19年、20年の新規開業数に関する予測値をそれぞれ117店、100店、96店とした。

 人件費と店舗賃料の対売上高比率は18年6月中間期に25.3%、12.6%と、17年の22.7%、12.0%から上昇。営業利益率は17年の15.2%から13.0%に後退した。経営陣は短期的に、営業利益率の低下傾向が続くとの見方。「呷哺呷哺」の開店20周年記念のプロモーション活動をその一因に挙げている。

 一方、新規ビジネスの「湊湊」は予想よりも早期に店舗レベルでの黒字化を達成した。18年上期の「湊湊」の売上高は前年同期比497%増の1億9600万元を記録。営業利益は2300万元に達した。18年下期には出店ペースが加速する見通しであり、経営陣は通年で採算ラインに乗るとみている。BOCIは特有のブランドイメージや人気の高まりを理由に、「湊湊」の成長を楽観視している。

 BOCIは店舗網の拡大を受け、18年、19年、20年の予想売上高を1-2%増額しながらも、人件費や店舗賃料などのコスト高を反映させる形で、予想純利益をそれぞれ3%、3%、6%減額修正した。これに伴い19年予想PER22.0倍をあてはめ、目標株価を引き下げた。この目標PERは同業の海底撈国際(06862)の現行バリュエーションを30%下回る水準となるが、これは呷哺呷哺餐飲の規模が比較的小さく、年率平均の利益成長ペースが相対的に低いため。BOCIは修正後の目標株価までの上値余地を指摘し、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。