騰落率ランキング:平成10~20年

平成10(1998)年~20(2008)年・東証1部値上がり率ランキング

※東証1部の現上場銘柄のみ、社名は現社名

 平成元年→10年の値下がり率トップ銘柄である新生銀行が、平成10年→20年は値上がり率トップに。2004年2月に東証1部に再上場を果たしたことで異常値になっています。

 この特殊要因を除けば、この10年を象徴するのが2位のヤフーでしょう。ある市場関係者は「平成10年といえばITバブルの萌芽期。そのシンボルが1997年11月に上場したヤフーだった」と振り返ります。

 当時を知らない私にとって理解に苦しむ話ですが、1株単位の銘柄も多かった当時(平成30年の今年100株単位に完全統一されています)、最低単位が1株単位だったヤフーの株価は「1株=1億円」なる世界が現実にあったそうで…。

 ヤフーの株価は、2000年のITバブル時に「1億6,790万円」という史上最高値をつけました。これ、仮に100株単位だったとしても、1株「1,679,000円」と表示されるわけですもんね。ありえへんの世界(笑)…。

 ちなみに今の最大の値がさ株は、1株「57,860円」のキーエンスです。

 その1株=1億6,790万円なる値段をつけたヤフーも、その後に何度も株式分割をしました。100株単位になったこともあり、分割を考慮した当時の最高値は1株819.8円に計算し直せます。そう考えると、ヤフー株(12月10日終値317円)というのは、下がったとはいっても、ピーク時から6割下げた程度と言えるのかもしれませんね。

 その他では、厚生労働省主導でジェネリック医薬品の普及が進められたことで関連の製薬メーカーがランクイン(4位の日医工、17位の沢井製薬)。

 また、平成11(1999)年に東証1部に昇格したファーストリテイリングが3位、ゼンショーHDやヤマダ電機などがテンバガーを達成しており、リーマン・ショックの逆風下で「小売りの勝ち組」が気を吐いたようです。