25日移動平均線を割り込んだ銘柄を押し目買いしない理由は?

 個人投資家の中には、25日移動平均線を割り込んだ銘柄であっても気にせず押し目買いをする方も少なくないと思います。
 しかしそれでは、押し目買いをした後の株価の動きによっては、うまく対応ができなくなってしまいます。

 押し目買いをした後のことを考えてみてください。買った後首尾よく株価が上昇すれば成功ですが、逆に買った後も株価が下げ止まらない場合もあります。

 筆者が25日移動平均線を超えている銘柄しか買わない理由は、買った株が値下がりしたときの損切りのメドがつけやすいからです。

 25日移動平均線を超えた状態にある銘柄を押し目買いし、25日移動平均線を割り込んだら損切りをするのです。
 こうすれば、押し目買いが失敗に終わった場合でも、小さな損失で切り抜けることができます。

 でも、もともと25日移動平均線を割り込んだ状態の銘柄を押し目買いした後に株価がさらに値下がりした場合、損切りを実行する株価を明確に決めることは難しいです。損切りできずにズルズルと持ち続けてしまう方も多いので、十分気を付けてください。

 なお、25日移動平均線を割り込んだ後に反発して上昇を続けるケースもあります。その場合は、25日移動平均線を超えるのを待ってから買うようにしています。
 25日移動平均線を超えなければ、株価はなかなか大きく上昇しません。そうした銘柄を買わないことも、強い銘柄に限りある投資資金を使って投資効率を高めるために必要なことです。

 

「どうなったら買うか」「どうなったら売るか」を決めてから押し目買いを実行

 個人投資家の方に非常に多い失敗が、押し目買いと思って買った株がさらに大きく下落してしまい、多額の含み損を抱えてしまう、というものです。
 なぜこのような失敗をしてしまうかといえば、適切なタイミングで押し目買いをしなかったことと、そしてどうなったら売却するかを決めていなかったことが原因です。

 25日移動平均線からのかい離が大きい状態で押し目買いをしてしまうと、かい離が小さくなるのを待ってから押し目買いをするより高く買うことになってしまいます。
 そして、25日移動平均線を割り込んだら損切り、と決めずにダラダラと保有を続けると、株価がさらに下がり続けて、含み損を抱えたままどうしようもなくなってしまいます。

 筆者は25日移動平均線からのかい離が5%以下になったら押し目買いを実行し、25日移動平均線を明確に割り込んだら損切りをする、というルールを決めて実行しています。
 筆者と同じルールを使う必要はありませんが、どのような状況になったら買い、どのような状況になったら売却するのかをあらかじめ決めたうえで、失敗しても損失が大きくならないような押し目買いを実行するようにしましょう。