リスクを知れば、失敗は回避できる
投資には「リスク」があります。
日本人の感覚からすると「リスク」と聞くと、「危険」という言葉を当てはめがちです。実際、いくつかの国語辞典にはまずその文字が並びますが、2番目に「予想通りにいかない可能性」「不確実であること」と説明されています。投資は正に「予想通りにいかない可能性」があり、「不確実」なもの。もし、確実に結果が悪くなると分かっていれば、誰も投資をしようとはしないでしょう。
ただ、投資初心者にとって、「予想通りにいかない可能性」「不確実である」と聞くと、投資したお金がゼロになることを想像してしまうのも分かります。お金に関することで、不確実な状態に置かれた経験がないからです。例えば定期預金のお金はあらかじめ約束された金利がついてくる、確実なもの。お給料も一応決まりに従ってもらえますよね。
金融商品で言うと「リスク」は、「価格の振れ幅の大きさ」です。
大きくもうかったり、大きく損をしたりする可能性のある金融商品は、価格の振れ幅が大きく「リスクが大きい」。大きくもうけられないものの、大損もしにくい投資商品は価格の振れ幅が小さく「リスクが小さい」と評価されます。
「大きくもうかって、大きく損をしない金融商品はないの?」と考える投資未経験者の人がいるかもしれませんが、そういう投資商品はありません。振り子をイメージしてみてください。右に大きく振れた振り子は、同じ振れ幅で左にも振れますよね。
このように投資商品にはリスクがつきものです。しかしリスクはある程度、管理することができます。そして、お金を大きく増やす可能性もあります。
そこで、特に投資初心者の陥りがちな失敗例を紹介しながら、リスクを管理する投資の心構えを考えていきましょう。