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資産形成のいろは4:J-REITに分散投資
窪田 真之
3分でわかる!今日の投資戦略〔平日毎朝8時掲載〕
楽天証券経済研究所の窪田真之と香川 睦が、日本株市場の分析と投資戦略をレポートします。 ともに元ファンドマネージャーであり、国内外のマーケット動向に精通。運用者、分析者としての幅…

資産形成のいろは4:J-REITに分散投資

2018/8/9
・国内債券に投資しても、資産はほとんど増えない
・利回り投資ならば「J-REIT」
・不動産ブーム再来
・日経平均インデックスファンドとあわせて持ちたい東証REIT指数インデックスファンド
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 今週は「資産形成のいろは1234」をお届けしています。今日は最終回で「J-REIT(ジェイ-リート)に分散投資」です。

 

国内債券に投資しても、資産はほとんど増えない

 資産形成を行う際、「株と債券」に分散投資することは大切です。それは、ポートフォリオ運用の初歩的知識です。ところが、その常識が今、日本で通用しなくなってきています。

 外貨投資ならば、外国株と外国債券に分散投資する戦略が可能ですが、円建ての投資では、債券に分散投資する価値はほとんどありません。10年国債の利回りがゼロ%近くまで低下したからです。個人向け国債でも同じです。利回りが低くなり過ぎたため、お金を「守る」効果はあっても、「増やす」効果はほとんどありません。

 

利回り投資ならば「J-REIT」

 利回り投資の対象として、今、注目しているのが、J-REITです。J-REITとは、東京証券取引所に上場している「上場不動産投資信託」のことです。平均分配金利回りは、2018年8月1日時点で4.1%あり、魅力的です。日本株といっしょに保有して、ある程度、分散投資効果が期待できます。

 J-REITには、さまざまな種類があります。最初は、オフィスビルや賃貸マンションなどに投資するものが中心でしたが、近年は、利回りが稼げるさまざまなものに投資されています。代表的な種類とファンドは、以下の通りです。

J-REIT種別と代表的ファンド、分配金利回り:2018年8月1日時点

  銘柄名 主な投資対象 分配金利回り 最低投資額
8951 日本ビルファンド投資法人 オフィスビル 3.0% 631,000円
8952 ジャパンリアルエステイト投資法人 オフィスビル 3.1% 593,000円
3226 日本アコモデーションファンド投資法人 住宅・マンション 3.4% 516,000円
8967 日本ロジスティクスファンド投資法人 物流施設 4.0% 225,400円
8953 日本リテールファンド投資法人 商業施設 4.4% 202,000円
8985 ジャパン・ホテル・リート投資法人 ホテル・リゾート施設 4.5% 82,200円

注:楽天証券経済研究所が作成。分配金利回り(会社予想ベース)は8月1日時点。半年の利回りを年率に換算。今後、変更になることもある

 個別銘柄に投資するリスクを負いたくない方は、東証REIT指数に連動する、「東証REIT指数インデックスファンド」に投資すれば良いと思います。いろいろな種類のJ-REITに幅広く分散投資する効果が得られます。

 東証REIT指数とは、東京証券取引所に上場しているJ-REIT全銘柄を対象とした「時価総額加重型」の指数です。

 

不動産ブーム再来

 アベノミクスが始まった2013年以降、景気回復と異次元金融緩和の効果で、不動産需給が改善しました。今、都市部は、不動産ブームの様相を呈しています。

都心5区オフィスビルの募集賃料・空室率平均の推移:2004年1月~2018年6月

出所:三鬼商事より作成、都心5区は東京都千代田区・中央区・港区・新宿区・渋谷区

 不動産市況はブームと下落を繰り返しています。2005~07年にかけて「不動産ミニバブル」と言われるブームがありました。ところが、2008年に不動産ミニバブルは崩壊しました。その後、しばらく不動産市況は低迷しましたが、2014年から再び底打ちし、今、新たなブームに入っています。

 

日経平均インデックスファンドとあわせて持ちたい東証REIT指数インデックスファンド

 今、不動産ブームの最中ですが、東証REIT指数の上値は重くなっています。J-REITが利回り商品であることが、理解されるようになった結果と考えています。

東証REIT指数と日経平均の値動き比較:2004年1月~2018年8月(1日)

注:2004年1月末を100として指数化、楽天証券経済研究所が作成

 2007年の不動産ミニバブルの時は、東証REIT指数が、日経平均を上回る急騰を演じました。この頃の投資家は、J-REITが利回り投資商品であることを良く理解していなかったと言えます。成長株を買い上がる感覚で、J-REITが買い上げられました。

 2008年に不動産ミニバブルが崩壊し、さらにリーマンショックが起こると、日経平均も東証REIT指数も暴落しました。J-REITは利回り商品であるにもかかわらず、ブームで急騰した反動で、日経平均よりも大きく下がりました。この頃は、日本株とJ-REITを両方保有しても、分散投資効果はまったく得られませんでした。

 日経平均と東証REIT指数の連動は、その後も続きました。ただし、2015年以降は、異なる値動きになりつつあります。日経平均が上がると東証REIT指数が下がり、日経平均が下がると東証REIT指数が下がる傾向が見られます。J-REITがようやく利回り商品として売買されるようになってきたと考えています。

 今後、東証REIT指数は、日経平均と逆の動きをする傾向が強まると予想しています。つまり、日経平均が上がっても上がらず、下がっても下がりにくい商品になると予想しています。利回り商品として、日本株とあわせて保有し、一定の分散投資効果が得られるようになると、考えています。

 

 

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