経常利益は16期連続で最高益を更新する見通し
スタートトゥデイの業績は、ユーザー数の増加を背景に拡大を続けており、2019年3月期の経常利益は16期連続で最高益を更新する見通しです。2019年3月期連結業績は、商品取扱高が前期比33%増、売上高が49%増、営業利益が22%増、経常利益が22%増となる計画です。
中期的に見ても、同社の業績は拡大していくでしょう。同社の集客力を理由に、ZOZOTOWNに出店したいと考えるブランドは今後も増えると考えられます。ユーザーのニーズに沿ったサービスを次々と提供していることも、ユーザーを飽きさせないでしょう。古着販売の「ZOZOUSED(ゾゾユーズド)」や、50万点以上の商品から好みに合わせて5~10点を厳選して配送してくれる「おまかせ定期便」、商品購入後に支払いを2カ月待ってもらえる「ツケ払い」、こうした施策がZOZOTOWNのファンを増やすと考えられます。
スタートトゥデイの連結業績推移
期間:2012年3月期~2021年3月期
今後の注目材料は中期ビジョンの進捗
会社側は中期ビジョンとして、2021年3月期の商品取扱高を7,150億円(2018年3月期比2.6倍)、営業利益を900億円(同2.8倍)としています。達成するためには、国内の既存事業を中心とした業績拡大に加えて、PBブランドの成功が不可欠となりますが、PBはまだ走り出したばかりです。今後は、その進捗に注目が集まるでしょう。
肝となるPBブランドの構想は、ゾゾスーツで計測したデータを基に、体にぴったりと合う服を提供するというものです。現時点では、Tシャツ、オックスフォードシャツ、デニムパンツのほか、カスタムオーダーのスーツなどを販売しています。
国内のPBの商品取扱高目標は、2019年3月期に180億円、2020年3月期に600億円、2021年3月期に1,200億円です。国内ユニクロ事業(2017年8月期)の売上収益が8,107億円だったので、3年後にその15%の規模に成長することになります。海外のPBの商品取扱高目標は、2019年3月期に20億円、2020年3月期に200億円、2021年3月期に800億円です。
スタートトゥデイの商品取扱高目標イメージ
PBの進捗を測る5段階項目
PBの進捗を測るには以下の5ステップがポイントになります。各段階で、どれだけ多くの人を取り込めるかが、最終的なPBの売れ行きを決めることになるでしょう。
- ゾゾスーツの申込人数
↓ - ゾゾスーツの着用人数
↓ - ゾゾスーツで測定が成功した人数
↓ - PB商品を注文した人数×注文単価
↓ - PB商品を返品しなかった人数