10万円で高成長企業に投資!

 ボーナスで新興市場株に投資を検討している方は多いでしょう。新興市場株とは東京市場では「東証マザーズ市場」「JASDAQ市場」に上場している銘柄のことを指します。東証1部市場に上場している主力株が大企業とされるのに対し、新興市場株のほとんどは中堅・中小企業ということになります。多くは内需系企業で、まだ上場して間もないベンチャー企業もあります。「高成長を遂げると大きなリターンを得られる」が魅力となっていますが、ならではの注意点もあります。今回は、新興市場株選びのポイントと参考となる銘柄について書きます。

 

充分な「流動性」があるか、必ずチェック 

 新興市場株には流動性が充分でない銘柄もあります(出来高や売買代金が限定的)。この面からはマイナー市場ということになります。ときに東証全体の売買代金上位や出来高上位に顔を出す銘柄もありますが、ほとんどの場合、一時的に投機熱が高まり(=回転売買の対象となる)、出来高や売買代金の増加につながったケース、または信用不安が否定できない超低位株によるもの(=出来高は多いが、売買代金は少ない)です。「流動性」は投資をする際に重要なことです。流動性が極端に低いと時価で買えない、売れない可能性があり、少しの買い、売りによる株価の乱高下でハラハラすることもあります。値がさ株でもないのに、一日の出来高が数千株という銘柄では、投資対象として心許ないでしょう。

「この企業にはライバルがいないから独壇場だ」…この考え方は新興市場株投資においてよくされるものです。主にはニッチやユニークな事業を行う企業に対して、現状における独占的な立場を評価するものです。市場が拡大し、その地位を保つことができればモンスター企業になる可能性もあり、大きな投資成果が望めるという視点です。ただ、そうではないケースも頭に置いておかなければならないと思います。もしその事業が高収益を生むものであれば、ライバルが出現することがあります。なかには大資本を背景とする強力なライバル企業や巨大な外国企業の場合もあります。当然、激しい価格競争などにさらされ、当初もくろんでいた収益を上げることができないことも考えられます。将来のことを見通す際には、こうした視点も含めておくべきでしょう。

 新興市場株においても応分の流動性があって「時流に乗る銘柄」は、投資対象として上位にあるものと考えられます。時流に乗っているからこそ企業そのものが収益を得ることができていて、投資家が興味を持ち、応分の流動性が確保されているのです。単なるスクリーニングではわかりにくい部分ですので、感覚を働かせて選別していくことになります。

 今月の「10万円株」は以下の6銘柄です。