17年6月中間期に60%の増益見通し、風力発電とガス販売事業がともに好調

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
00956 新天緑色能源(チャイナ・サンティン・グリーンエナジー)  1.64 HKD
(07/14現在)
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新天緑色能源が発表した2017年上期の業務統計は力強い内容となり、発電量が前年同期比48%増、天然ガス販売量が同55%増と、そろって高い伸びを示した。ファンダメンタルズの改善が背景。同社経営陣は同時に、17年6月中間決算について前年同期比60%の増益見通しを明らかにした。上期の純利益は5億6500万元に上るとみられるが、これは市場の17年通期予想の87%に相当する数字。BOCIは政策リスクに言及しながらも、同社が示した好決算見通しや魅力的な現在株価のバリュエーションが今後の支援材料になるとみている。また、利益見通しを増額修正した上で目標株価を引き上げ、同社株価の先行きに対して強気の見方を継続した。新たな目標株価は17年予想PERで7.8倍、同予想PBRで0.8倍の水準。BOCIは17年のROE(株主資本利益率)が10%の大台を回復する見通しを理由に、この目標レベルは適正としている。

17年上期の業務統計を見ると、天然ガス販売量は前年同期比55%増の8億3600万立方メートル。小売販売量が同279%増の3億1900万立方メートルを記録したことが寄与した(卸売販売量は同13%増の4億8200万立方メートル)。BOCIはこうしたガスの売れ行き回復が、同社の計画通りの売掛金回収を後押しするとの見方だ。同社は17年に入ってガス利用を再開した河北省沙河市のガラスメーカー各社から、総額1億4000万元の未収金を回収する意向を示し、17年には不良債権関連費用を計上せずに済むとの見通しを明らかにしている。ちなみに16年の売掛債権残高は8億5000万元。15年には2億1400万元規模の不良債権処理を実施した経緯があった。

一方、風力発電部門では、17年上期の発電量が前年同期比48%増の2319GWhに達した。河北省、雲南省、山東省で導入した新規設備の寄与や、稼働時間数の安定推移が背景。BOCIは風力発電部門による力強い利益貢献を見込む。ただ、うち河北省に関しては風力資源の低下などから、17年下期に発電量の伸びが減速する可能性があるとしている。

BOCIは風力発電事業、ガス事業の予想価値をそれぞれ1株当たり0.91HKドル、1.11HKドルに設定。SOTP方式に基づいて目標株価を引き上げた。新たな目標株価は17年予想PERで7.7倍、同予想PBRで0.8倍の水準となる。一方、レーティング見直しにつながる可能性のある潜在リスク要因として、BOCIはグリーン証書関連の不利な政策が導入される可能性に言及している。

作成日: 2017年07月14日

 

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