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投信買付ランキングの注目ファンド― ひふみプラス ―
吉井 崇裕
ファンド分析レポート
投資信託の販売や運用、評価分析などを幅広く経験したファンドアナリスト吉井崇裕が、様々な投信をリサーチ。毎回、話題となっている投資テーマや、個別ファンドをクローズアップして解説いた…

投信買付ランキングの注目ファンド― ひふみプラス ―

2018/4/3
・人気ファンドの「足元の動向」をお伝えする投信買付ランキングの注目ファンド
・直近1年間で4,600億円の資金が流入。年内には純資産総額1兆円到達か!?
・運用成績は相対的に良好な成績を維持
・純資産増加に伴い、銘柄数は増加。小型株から大型株にシフト
・死角はないのか
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人気ファンドの「足元の動向」をお伝えする投信買付ランキングの注目ファンド

 投信を選ぶときに買付ランキングを参考にする方は多いと思われます。しかし、買付ランキングは「人気度」を表すもので、必ずしも「良好な運用成果」が期待できるものとはかぎりません。買付ランキングで投信を選ぶときには、運用実績や足元の動向をよく調べてから投資判断を下すようにしましょう。今回は、買付ランキングの常連ファンド「ひふみプラス」の足元の動向をお伝えします。

 

直近1年間で4,600億円の資金が流入。年内には純資産総額1兆円到達か!?

「ひふみプラス」は、実質的に「ひふみ投信マザーファンド」を通じて主に国内株式に投資しています。同マザーファンドに投資するファンドは、「ひふみプラス」のほかに「ひふみ投信」、「ひふみ年金」があります。

 下図は3ファンドの過去1年間の月次資金流入の推移です。毎月数百億円規模の資金が流入し、直近1年間で約4,600億円の資金が流入しています。同マザーファンドの純資産総額は、2018年2月末時点で7,026億円となり、国内株式に投資する公募アクティブ運用投信の戦略としては最大規模となっています。現在の資金流入ペースが継続すると、同マザーファンドの純資産総額は年内にも1兆円の大台に到達するかもしれません。

 

 

運用成績は相対的に良好な成績を維持

 順調に資金が積みあがり、純資産総額も成長していますが、純資産総額はファンドの人気に左右される側面があり、運用パフォーマンスそのものを表す指標ではありません。運用成績についてもしっかり確認しましょう。

 まずは、設定(2012年5月28日)来の運用実績です。下図は、設定来の「ひふみプラス」の運用実績のチャートです。約5年10カ月で+297.10%と大きく上昇しています。同期間の分類平均(国内株式)の実績が+163.90%なので、分類平均を大きく上回る成績を残してきたといえるでしょう。

 

「ひふみプラス」の設定来の運用実績

 

 次に、足元3カ月の動向です。「ひふみプラス」は、純資産総額が大きく増加し、これまでとは同じような運用ができなくなるのではないかといった懸念が投資家の関心を集めているようです。しかし、下図を見るかぎり、足元の運用実績においても分類平均を相対的に上回る成績を残しており、現時点においては資産規模の増加によるパフォーマンスへの影響は確認できません。

 

「ひふみプラス」の直近3カ月の運用実績

 

 同じ分類(国内株式)に属するファンドの運用成績を相対評価したファンドスコアの推移を見ても、短期(1年)、中期(3年、5年)ともに安定的に高スコアを残しています。

 

純資産増加に伴い銘柄数は増加。小型株から大型株にシフト

 過去1年間におけるポートフォリオの変化について見てみましょう。下表は直近(2018年2月)と1年前(2017年2月)のマザーファンドの状況です。

 純資産総額の増加に伴い、銘柄数が126銘柄から225銘柄に増加しています。市場別比率では東証二部、マザーズ、JASDAQといった中小型株市場の比率がやや低下し、より流動性の高い東証一部の比率がやや増えています。また、海外株にも一部投資していますが、組入れ比率が低く影響は軽微と考えられ、ファンドの値動きが国内株式市場の動きと大きく異なることはなさそうです。

 組み入れ上位10銘柄を見ても、中小型株から大型株にシフトしている動向が伺えます。同ファンドは、これまで中小型株の銘柄選択が運用成果に大きく貢献してきましたが、その特性が少しずつ変化している様子が伺えます。今後のパフォーマンス動向の注目ポイントになりそうです。

 
出所:「ひふみプラス」の月次報告書の情報をもとに、楽天証券経済研究所が作成。

 

死角はないのか?

 この1年間で国内株式を代表するファンドに成長した「ひふみプラス」。人気ファンドであるがゆえ、何かと話題にあがることも多いですが、今のところ良好な成績を残しているようです。今後、考えられる大きなリスク要因としては、同ファンドに投資している投資家の動向にあると考えます。

 投資信託の運用は、運用資金が順調に流入しているときには、運用担当者も自身の投資判断を反映させやすく、運用成績も順調に推移することがあります。しかし、例えば日本株式市場が下落局面に転じ、ファンドから継続的に多額の資金が流出するようなことが起こった場合は、運用担当者にとって思うような運用ができない状況に陥る場合があります。投資信託の運用に短期的な価格変動はつきものです。

 ファンドの成績が下がったからといって慌てて手放さず、同じ分類のファンドとの相対的な成績などを比較しながら、中長期的な視点で投資を継続することを心がけるとよいでしょう。良いファンドを育てるのは、良い投資家の姿勢にあるということを覚えておきましょう。

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