17年通期は実質20%増益の好決算、相次ぐ施設建設で処理能力拡大へ

現地コード 銘柄名
00257

中国光大国際

(チャイナ・エバーブライト)

株価 情報種類
 11.88HKD
(3/6現在)
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 中国光大国際は2017年12月通期も好業績を維持し、ほぼBOCIの予想通りの水準を達成した。施設建設プロジェクトの進ちょくが加速したことで、17年下期の売上高は前年同期比27%増加し、BOCIの予想を9%上回った。純利益は同9%増と予想を0.2%下回ったが、これは実効税率の上昇や少数株主持分の増加が影響したためで、税引き前利益は同20%の伸びだった。BOCIは豊富な手元プロジェクトや力強い履行状況を前向きに評価。18-19年の予想純利益を小幅に修正し、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。

 同社が建設中のプロジェクトは17年末時点で40件。BOCIはこれまでの履行状況を評価した上で、プロジェクト数の増加が今後の処理能力の拡大や18年の建設部門の売り上げ増につながるとみている。経営陣によれば、18年の設備投資は100億HKドルを超える見込み。うち3分の1をエクイティーファイナンスで調達する予定という。

 17年下期に稼働を開始した新規処理能力は18年通期の営業利益の底上げに寄与し、営業キャッシュフローの大幅増を後押しする見込み。BOCIは増加分の営業キャッシュフローを設備投資に回すことで、負債比率を抑えつつ、収益成長を持続することが可能になるとみている。下期に稼働した新規処理能力の一例は、日産1万2,800トンの廃棄物発電施設。これは同社の廃棄物発電能力全体の約32%に当たる。

 BOCIの推計によると、同社設備の焼却効率は17年に1トン当たり365kWh(前年は同346kWh)に上向き、再び過去最高を更新した。新規プロジェクトが効率改善に寄与したもよう。自社製設備の導入を通じた高効率化が同社の強みという。

 BOCIはDCF(ディスカウントキャッシュフロー)方式に基づいて目標株価を設定した(加重平均資本コスト=WACCは7.8%、残存価値増加率1%を想定)。現行目標は18年予想PERで14.8倍、18年予想PBR(株価純資産倍率)では2.4倍の水準。一方、レーティング見直しにつながる可能性がある同社の潜在リスク要因としては、◇プロジェクト獲得ペースの予想以上の鈍化、◇営業効率の予想以上の低迷――の可能性を挙げている。