17年1-3月期決算も好調、会員料収入などが予想上振れ

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
00700 騰訊控股(テンセント・ホールディングス)  259.80 HKD
(05/18現在)
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テンセントの2017年1-3月期の売上高は市場コンセンサス予想、BOCI予想をいずれも上回った。会員料収入の上振れが背景。純利益(非GAAP)も同じく市場予想、BOCI予想を上回る水準に達した。会員料収入の伸びは会員数そのものの伸びとARPU(加入者1人当たり月額収入)の増加によるもの。経営陣は決算会見で、各セグメントを跨ぐ運営戦略を強調。さらに主力のモバイルゲーム「Honor of Kings(王者栄耀)」がまだ、ライフサイクルの初期ステージにあることなどに言及した。同期はまた、PCゲーム収入もサプライズとなり、ゲームの拡張パック(内容などの追加)投入における同社執行力の高さを伺わせている。BOCIは動画広告や課金ビジネス、決済ビジネスの拡大において、コンテンツ支出とマーケティングキャンペーンがカギになったとの見方。目標株価を小幅に引き上げ、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。

1-3月期決算を見ると、売上高は付加価値サービスの好調を背景に、前年同期比55%増の496億元(前期比では13%増)。市場予想を7%、BOCI予想を4%の幅で上回った。営業利益は同44%増の193億元と、市場予想、BOCI予想をそれぞれ12%、9%上回る水準。純利益(非GAAP)は同42%増の142億元と、やはり市場予想、BOCI予想を5%、2%上回った。

部門別では付加価値サービスが前年同期比41%増の351億元で、うちPCゲーム収入が24%増の141億元、モバイルゲーム収入が57%増の129億元。一方、オンライン広告収入は47%増の69億元と、ほぼBOCIの予想通りだった。

また、ソーシャルネットワーク収入(オンラインゲーム収入を除く)は1-3月期に前年同期比48%増の80億元に達し、BOCIの予想(68億元)を超えたが、これは音楽や動画、文学など、各種デジタルコンテンツの会員費収入の伸びが背景。加入者総数は10%増の1億1900万人を記録している。

ゲームビジネスでは、PCゲーム収入はBOCIの予想を10%上回る141億元。期中に実施した「League of Legends(英雄連盟)」、「Dungeon & Fighter(地下城与勇士)」のコンテンツアップグレードが寄与した。一方モバイルゲーム収入はBOCI予想を7%下回った。BOCIによれば、繰延収益の前期比36%の伸びが示唆する通り、主に「Honor of Kings」上の複数の仮想アイテムの償却期間が相対的に長かったことが影響した。

BOCIは向こう3年間の増益率が年平均33%に達すると予想。PEGレシオ(PERをEPS伸び率で割った値)1.2倍をベースに目標株価を引き上げ、株価の先行きに対する強気見通しを維持した。レーティング見直しにつながる可能性がある潜在リスク要因としては◇「Honor of Kings」が予想より前倒しに寿命を迎える、◇販売・マーケティング費の積み増しが利幅を圧迫する――などの可能性を挙げている。

 

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