BMW合弁生産が予想以上に好調、17年に23%超の販売増を達成へ

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
01114 華晨中国汽車控股(ブリリアンス・チャイナ・オートモーティブ)  14.40 HKD
(06/06現在)
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ブリリアンス・チャイナのIRミーティングの後、BOCIは同社の年初からの販売状況が、経営陣の従来見通しを上回るペースにあると報告した。経営陣は、2017年通期の販売台数について「前年比23-25%増」との見通しを示したが、これは当初予想の20%増を上回る数字となる。また、BOCIは同社の利益率に関しても楽観的。減価償却費の増大や高価格車種BMW5シリーズの比重減を受けた製品ミックスの後退を見込みながらも、マーケティング費の低減や販売台数全体の力強い伸びがこうしたマイナス要因を補って余りあるとし、17年通期には緩やかな利幅改善が期待できるとした。同社の目標株価を引き上げるとともに、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。

BMWとの合弁会社BMWブリリアンスの販売台数は1-4月に前年同期比40.5%増。5シリーズ、3シリーズを中心に予想以上に好調だった。5シリーズは7年間とされるモデルサイクルの終盤に近づいているものの、月間販売台数は今も1万台超を維持し、価格も相対的に堅調。新世代5シリーズは6月後半に発売される予定であり、BOCIは月間1万台超えを見込む。一方、3シリーズの好調は外観アップグレードの効果や競合モデル「アウディA4L」の苦戦によるもの。BOCIは17年通期のBMW予想販売台数を37万2000台から38万台(前年比22.6%増)に上方修正している。

一方、17年1-3月には、エンジン工場の年産能力が40万台から60万台に拡大した。これに伴い、現行モデルの搭載エンジンを段階的に新型BX8に切り替える予定。エンジン工場の稼働率が約50%にとどまることから、17年のコスト削減効果は限られる見通しだが、経営陣は稼働率の上昇に伴う18-19年の貢献を予想している。

BMWは中国の前輪駆動プラットフォーム(1、2シリーズ、X1、X2)、後輪駆動プラットフォーム(3、5シリーズ、X3)を基盤に、20年までに7モデルすべての国産化を実現させる方針。うち前輪駆動4車種の共有プラットフォームとなる鉄西第2工場は年産15万台(最大20万台)だが、経営陣はSUV需要の伸びを見越し、設備増強を検討する意向。一方の後輪駆動を見ると、3シリーズの生産を担うのが年産15万台の鉄西第1工場で、5シリーズと18年投入予定のX3は大東工場(鉄西、大東ともに遼寧省瀋陽)。両車種の年産能力は15万台、11万台となる。なお、X3のEV(電気自動車)版は国内外市場向けに出荷される予定。1シリーズも18年から輸出を開始するという。

BOCIは予想以上の販売好調を受け、17-18年の利益見通しを2-3%増額修正した。現在株価は17-18年の予想PERでそれぞれ13.9倍、10.5倍の水準で、高級ブランド車生産という希少性から、同業銘柄比でプレミアムに値するとの見方。18年予想PER13倍をあてはめ、目標株価を引き上げた。ニューモデル投入サイクルを迎える18-19年の利益成長見通しの明確さを指摘し、株価の先行きに対して強気見通しを維持している。

 

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