モバイルゲーム「王国紀元」が急成長、日本などの貢献で17年に95%増収を予想

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
00799 IGG Inc(IGG インク)  11.52 HKD
(06/19現在)
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BOCIはIGGの株価の先行きに対して強気見通しを示すとともに、同社株の新規カバレッジを開始した。強力なR&D能力や収入源の多様性、世界的なプレゼンスの向上などを高く評価。これが広範なビジネスチャンスの獲得につながる見通しを示した。同社が展開するモバイルゲーム「王国紀元」(Lords Mobile)は極めて好調であり、2017年末までには月間収入が5000万米ドルを超えると予想。日本市場などの貢献を受け、17年通期には同社全体で前年比95%の大幅増収が期待できるとした。同社はまた、17年下期に、主力市場の一つである中国本土で「王国紀元」アンドロイド版の配信を始める予定であり、BOCIは同業銘柄に比べた収益成長見通しの明確さを指摘している。

16年3月に配信を開始した「王国紀元」は急速に普及。その収入は配信開始から6カ月で、当時の同社旗艦タイトル「城堡争覇」(Castle Clash)を超え、9カ月で2倍、12カ月で3倍に差を広げた。「王国紀元」の月間収入は16年通期に2900万米ドル、17年1-3月期は3500万米ドル。BOCIによれば、17年上期には4000万米ドルに到達し、10-12月期には5000万米ドルに膨らむ見通しという。

17年下期の「王国紀元」の収入増を支えるとみられるのは主に日本市場。また、17年末までに中国でアンドロイド版の配信を開始することも寄与する見込み。BOCIは17年通期の「王国紀元」の収入について4億5900万米ドル(売り上げ構成比73%)を予想。これにより、同社全体の売上高が前年比95%増の6億2900万米ドルに達するとみている。また、「王国紀元」の18年の収入については同20%増の5億5200万米ドルを見込み、同社全体の売上高が同13%増の7億900万米ドルに上ると予測している。

同業他社と比べた同社の強みは収入源の多様性にあり、16年にはアジア、欧州、米国がそれぞれ売り上げの約3分の1ずつを占めた。R&Dや運営機能を持つ支店を中国、北米、ロシア、中東、東南アジア、日本、韓国などに配置。16年末までに、同社のゲームユーザーは200を超える国・地域に広がった(18の言語で配信)。こうしたグローバル規模の強力なプレゼンスがこの先、新たなビジネス機会や新興市場の取り込みに寄与する見込み。単一市場への過度の依存リスクを軽減することにもなる。

一方、同社の配当性向は15年に90%、16年に43%の高水準。16年には3130万米ドル規模で自社株買いを実施しており、これに配当を合わせた金額は同期純利益の80-90%に相当した。BOCIは旗艦タイトルの好調を理由に、17年、18年の配当性向が少なくとも30%を維持すると予想。ほかに特別配当の実施が期待できるとしている。

BOCIは18年予想PER12倍をあてはめ、同社の目標株価を設定した。この12倍との数字はおおむね、中国のゲーム銘柄の目標平均値。一方、日本、韓国、米国など成熟市場の同業銘柄に対しては、10-50%のディスカウント水準に当たるとしている

 

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