今日の為替ウォーキング
今日の一言
日々の収穫量で一喜一憂してはいけない、植えた種の量を気にすべきだ – ロバート・ルイス・スティーヴンソン(作家)
Fight For Your Right
FOMCが6月の会合で公表した最新の経済見通し(SEP、Summary of Economic Projections)は、FOMCメンバーの多くが利下げに慎重な考えを持っていることを明らかにした。政策金利の予想であるドットチャートでは、メンバーの過半数が、今年の利下げ見通しを1回(以下)と予想していた。3月時点では3回だった。
パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が懸念するのは、FRBが利下げをした場合、それが「利下げサイクルの始まり」と受け取られることで金融市場が急速に緩和状態になって経済がオーバーヒートを引き起こし、インフレ率を2%まで低下させるチャンスを台無しにするリスクが高まることだ。
しかし、FRBは利下げを早急に開始するべきとの主張も少なくない。「データ重視」アプローチをとるマーケットが、ファンダメンタルズを無視した緩和状況に逆戻りするというのは杞憂だ。むしろ、FRBが利上げを長引かせれば長引かせるほど、後でもっと利下げが必要になる可能性がある。
2021年から2022年にかけて米国でインフレが上昇し始めたとき、FRBは「インフレは一過性にすぎない」と間違えただけでなく、「早すぎる利上げはせっかく育ってきたインフレの芽を摘む」として利上げを遅らせた。その結果、米国のインフレは、目標値の2%をあっさり超えて一時9%台まで暴走した。今のFRBは3年前と逆の間違いを犯すリスクが高まっている。
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今週の注目経済指標
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