サイド型の場合、38歳、総資産額は4,526万円でFIRE達成

働く時間を減らし、自由に使える時間を増やす。仕事で得る収入は差があるが、副業や資産収入で補う。

 Bさんのサイド型FIREライフプラン


FIRE達成方法:収入(691万円)-支出(320万円)=371万円(年間)のすべてを利回り4%の商品で運用。38歳で資産が約4,526万円となり、サイド型FIREが達成できる見込み。
何歳でFIRE達成?:38歳
FIRE達成時の資産は?:4,526万円
FIRE後の暮らしは?:FIRE後は現在の2/3(約320万円)の生活水準で生活する
FIRE後の収入は:FIRE後は生活費320万円の1/2、160万円を勤労収入(1人あたり80万円/年)で、残りの160万円を財産収入で賄う。
老後は?:85歳でも約1,753万円の資産が残っている。

 サイド型の場合、現在の生活水準の2/3、つまり今回は約320万円での生活をしていくわけですが、そのうち半分、つまり年間160万円分(1人あたり80万円/年)はアルバイトやパートなどの勤労収入(個人事業も含みます)で確保していきます(今回は64歳まで働くと仮定)。

 この場合も厚生年金保険には未加入となりますので、ご自身で国民年金保険料等を支払っていくことになります。

 収支の推移は次のようになります。生活費の半分を働いて稼ぎ、残り半分を資産収入および取り崩しで暮らしながら85歳でも約1,753万円の資産維持が可能になるFIRE達成は38歳、リッチ型と比較して13年ほど早く、始めてから8年ほどで達成できることになります。

リッチ型と異なり、生活費はFIREを目指す前の水準の2/3レベル(320万円)に落として節約。それにより投資に回せる金額が大きく増えるので、FIRE達成時は38歳と大幅に短縮できる。ただし、企業の保険を抜けるため国民健康保険等を払う必要があり支出がやや増。さらに、リッチ型と異なり、FIRE達成後も年間160万円分(支出の半分)は労働を続ける必要あり。夫婦ともにサイド型に転換する必要はなく、夫と妻で相談して収入分担をすればよいので、ディンクス✕サイド型は、環境に応じてさまざまなアレンジが効く、自由度の高いFIREといえる。

  資産残高のピークは、次のグラフのように38歳で約4,526万円と、リッチ型よりかなり低くなります。リッチ型と比較すると、そもそも生活水準が低めであること、サイド型の場合、資産収入でカバーする必要があるのは生活費の半分であることから、このように少ない金額でもFIRE達成が可能になっています。

FIRE前の2/3に生活費を節約したのでいわゆる「入金力」がぐんとアップ。年間371万円(毎月30.9万円)を投資に回せる。FIRE後も160万円分は働き続けるため、資産の目減りは緩やか。前述のリッチ型に比べて、FIRE達成が早まるため39歳以降の時期にゆとりをもって過ごせるのもメリット。夫婦で遊び過ぎないように、FIRE前から支出を抑える習慣を心がけておくとなおよい。

  この場合、高齢期における資産の減少も緩やかで、85歳時点で金融資産が約1,753万円となっています。

 最後に節約型FIREについて確認していきます。