早めに一度、確定申告を経験した方が良いと思います

 主たる収入が給与所得だけの方、いわゆるサラリーマンの場合、確定申告したことがない人がほとんどです。税の申告は全て年末調整で済ませているのが普通と思います。そういう方にとって、「ふるさと納税のために確定申告する」のは、とても骨の折れる仕事ではないかと思います。

 それでも私は、一度思い切って確定申告した方が良いと思います。二つ良いことがあります。

【1】将来確定申告の必要が生じた時、一度やったことがある経験が生きる

 サラリーマンでも確定申告の必要が生じる場合があります。住宅ローン税額控除を受ける初年度、医療費控除を受けるため、寄付金控除を受けるためなどです。

 また、上場株式の譲渡損失の繰越控除を受ける場合、ゴルフ会員権で売却損が出る場合、年金受け取りが始まる場合などで確定申告が必要な場合もあります。

 副業を解禁する会社が増えています。副業の所得が大きくなる時も確定申告が必要になることがあります。

 一度、確定申告を経験しておくと、生涯にわたってその知識は有用と思います。

【2】税に対しての意識が高まり、認められている節税をやりやすくなる

 確定申告することで、自分がどんな税金をどのような名目で取られているかよくわかるようになります。税に対する意識が変わります。

 医療費控除や寄付金控除などを受けられるのに受けないですませてしまう人がたくさんいますが、一度確定申告を経験すると、認められている節税策はきちんと使う習慣が身につきます。

 確定申告を行っている人は、NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)やiDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)などの非課税投資制度を使う比率が高いこともアンケート調査などで分かっています。税に対する意識を高めて、必要な節税を面倒くさがらずにやる習慣をつけた方が良いと思います。

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