7月の保有額:2万7,976円

 7月は米国株(特にグロース株)が大きく反発しました。インフレならびにFRB(米連邦準備制度理事会)の金融引き締めに数カ月後のピークアウトの兆候が出たことを株価は先取りしたと思われます。

 全体的にバリュー株よりグロース株の調子が良い月でした。投資可能な獲得ポイントは2,101ポイントで、運用益はトータル+1,271円(前月末比+5.17%)と大幅に増加!

 FRBが連続+0.75%の利上げを行っており、過去数十年間で異例の金融引き締めですが、実体経済に悪影響を及ぼすには、タイムラグが生じます。足元ではまだ利上げの悪影響が浸透しておらず、意外に主要企業の決算は堅調となっており、リセッションを織り込んで急速に下落した株価が、予想より悪くないということでリバウンドしている状況かと思います。

 ただし、高金利&QT(量的引き締め)は確実に経済成長にはマイナス要素で、徐々にボディーブローのように実体経済にダメージを与えると考えています。過去のデータでは、逆イールド発生から1~2年程度で株価が大天井をつけることが多く、かつ金融引き締めの効果が実体経済に遅効的に及ぶ2023年3月~2024年3月あたりは、要警戒だと考えています。

2022年7月時点の、エリア別ポートフォリオを解説!

 7月に発表された米国の消費者物価指数が予想を上回り、瞬間的に株価が大きく下落し、私も顔面蒼白になりました!

 しかし、長い下ヒゲをつけて株価が戻り、翌日・翌々日も堅調だったので、最悪期は脱した可能性があると考えて、米国株投信に余剰資金をフル投入しました。これが実って大きく基準価額が上昇して安堵(あんど)。6月が短期的な底になった可能性もあると思いますし、仮に今後、株価が下落することがあっても、短期的には最後の下げ局面だと考えています。

2022年7月時点の、タイプ別ポートフォリオを解説!

 

 7月は米国の消費者物価指数の予想を超える上振れがあったのに、グロース株の株価が反発したので、悪材料出尽くしかと思い、NASDAQ-100連動投資信託などを購入し、グロース株の比率を高めました。また、S&P500種指数連動投信も購入。仮に8~9月に再反落することがあっても、2023~2024年までのサイクルでは、短期的な底値になると考えています。

2022年7月の保有投資信託~騰落率ベスト10

 2022年7月1日から7月30日までに新たに購入した投資信託のうち、*騰落率ランキングをご紹介します。NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)は、国債や社債以外の株式、投資信託、ETF(上場投資信託)、REIT(リート:不動産投資信託)など、全て購入できるので、つみたてNISAで買えるものiDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)で買えるものに、それぞれマークを付けています。ご参考ください!

*騰落率:投資信託が、一定期間内にどれだけ値上がり・値下がりしたかを知るために、価格の変化率を計算したもの。

1位 楽天レバレッジNASDAQ-100(レバナス)
騰落率:18.03%    

どんなファンド?
 NASDAQ-100指数(米ドルベース)の日々の値動きに対して、おおむね2倍程度となる攻めの投資信託です。例えば1日の間にNASDAQ-100が+1%だと、この投信は+2%となるのが原則です。為替ヘッジがあり、ドル/円の変動は無関係です。NASDAQ-100自体が値動きが激しい指数ですので、ハイリスク・ハイリターンです。上がったり下がったりのボックス相場が続くと、基準価額の低下要因となります。さらに、日米の金利差が開くと為替ヘッジのコストが上がり、米国の金利が上がるとレバレッジをかけるコストも上昇してマイナス要因です。金利上昇局面では長期保有ではなく、短~中期のトレーディングで利用するのがおすすめです。

まつのすけコメント
 グロース株が大きくリバウンドしたことに伴って、大幅に上昇しました。7月末にかけて円高となり、為替ヘッジが付いているのもプラス材料になりました。主要ハイテク企業の決算はおおむね無難なものとなっており、まだ大規模なリセッション(景気の良いときから悪いときへ変わる局面)の兆候はない状況となっています。

2位 iFreeレバレッジNASDAQ 次世代50
騰落率:16.13%    

どんなファンド?
 日々の基準価額の値動きがNASDAQ Q-50指数(米ドルベース)の2倍程度となることを目指している投資信託です。BAKER HUGHES CO、ENPHASE ENERGY INC、COCA-COLA EUROPACIFIC PARTNERSなど、将来的にNASDAQ-100への組み入れが見込まれる50社で構成されています。

まつのすけコメント
 7月は米国の大型株だけではなく、ここ数カ月軟調だった小型グロース株も大きく反発しました。この銘柄はハイリスク・ハイリターンで、1カ月に15~20%程度は平気で動くので、初心者にはおすすめできません。個人的には、引き続き来年までは保有する予定です。

3位 iFreeレバレッジ S&P500
騰落率:13.13%    

どんなファンド?
 日々の基準価額の値動きがS&P500(米ドルベース)の2倍程度となることを目指している投資信託です。S&P500の組入上位銘柄は、アップル、マイクロソフト、Amazon、*アルファベット クラスC・クラスA(Google)、テスラ、バークシャー・ハサウェイ、ユナイテッドヘルス・グループ、ジョンソン&ジョンソン、エヌビディアです。

*アルファベット クラスC・クラスA(Google)…アルファベット(Google)の株には、上場している銘柄がクラスA株(GOOGL)、クラスB、クラスC株(GOOG)の三つがある。

 クラスA=1株で1議決権を持った株式(株主総会で投票を行う権利。最小売買単位1単元株につき、1投票が原則)、クラスB=上場しておらず購入できない株式、クラスC=議決権を持たない株式(何株持っていても、株主総会で投票を行う権利がない。代替として優先配当などの利益が付与される場合もあり)。

まつのすけコメント
 S&P500は上昇局面ではNASDAQ-100に劣後する傾向がありますが、世界株や日本株と比較すると、大幅に上昇し、世界一の国の主要株価指数の真骨頂を発揮しています。2023~2024年までは一度過去最高値に近いところまで戻ると考えており、継続保有します。

4位 iFreeレバレッジ FANG+
騰落率:13.04%    

どんなファンド?
 日々の基準価額の値動きがNYSE FANG+指数(米ドルベース)の2倍程度となることを目指している投資信託です。FANG+の組入上位銘柄は、アリババ、バイドゥ、アップル、テスラ、マイクロソフト、アルファベット クラスA(Google)、Amazon、ネットフリックス、メタ・プラットフォームズ(FacebookやInstagramなど)、エヌビディアです。

まつのすけコメント
 NASDAQ-100よりもさらに銘柄数を絞った株価指数であり、値動きが荒い傾向にあります。7月はNASDAQ総合指数やS&P500と比較するとパフォーマンスは低くなりました。レバレッジ投信は値動きが2倍なので資金効率の観点での活用を検討でき、ポートフォリオのスパイスとして保有しています。

5位 アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Bコース(為替ヘッジなし)
騰落率:7.92%

どんなファンド?
 成長の可能性が高い米国株式に投資しているアクティブ投信です。企業のファンダメンタルズ分析と株価バリュエーションに基づく銘柄選択を基本としています。組入上位銘柄は、マイクロソフト、アルファベット、VISA、ユナイテッドヘルス・グループ、クアルコム、Amazon、コストコ・ホールセールなどです。

まつのすけコメント
 2021年まではベンチマークのS&P500をアウトパフォームすることが多かったアクティブ投信です。2022年に入ってからは成長株の調子が悪く、今一つのパフォーマンスとなっていましたが、グロース株優位に回帰すればこの投信も大きく上昇する可能性があります。

6位以下はこちら!

6位 eMAXIS NASDAQ100インデックス

7位 新生・UTIインドファンド

8位 netWIN GSテクノロジー株式ファンド Bコース(為替ヘッジなし)

9位 iFreeNEXT NASDAQ次世代50

10位 イノベーション・インデックス・AI