今日の為替ウォーキング

今日の一言

二度寝ほど、高い代償のものはない

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 先進国の中央銀行は、緩和政策による内需の促進か、引き締め政策(利上げ)や通貨高政策による輸入インフレの抑制かという、両立不可能な政策のどちらを選択するべきかの決断を迫られている。

 FRB(米連邦準備制度理事会)は、「成長支援」よりも「インフレ抑制」を優先することを決めた。FRBだけではない。カナダ銀行、RBNZ(NZ準備銀行)、BOE(イングランド銀行)もインフレ抑制を最重要課題に位置づけている。ECB(欧州中央銀行)やRBA(豪準備銀行)はFRBに比べると慎重姿勢とはいえ、2022年中の利上げはほぼ確実だ。

 世界の中央銀行が利上げを急ぐのは、引き延せば引き延ばすほど、インフレ期待が解き放たれるリスクが高まるからだ。

 インフレ期待とは、物価の行方を人びとがどう見るかの予想。インフレ期待が安定していれば物価の変動を和らげる緩衝材となる。逆に物価が上がると考える人が多くなれば、買い急ぎや賃上げの要求を通じて現実の物価を押し上げる、物価高の悪循環が発生することをいう。インフレ上昇と中央銀行の利上げの激しい追いかけっこになって最後はどうなるかというと、経済が耐えられなくなって深刻なリセッションが起きるのだ。

今週の 注目経済指標

出所:楽天証券作成