米国高配当株3:パターソン・カンパニーズ(PDCO)
牛・豚・鶏などの食用動物を対象とする生産動物用医薬品や犬、猫、馬などの対象動物の健康管理に関する製品やサービスを提供するとともに、人間向けの歯科診療製品の販売を行っています。
地域は米国、英国、カナダで事業を展開しており、売上の8割を米国で上げています。
時価総額は31億ドルで、日本円で約3,600億円となっています(1USD=117円計算)。
事業の注目ポイント
事業の中心は「アニマルヘルス事業(Animal Health)」で、続いて「デンタル事業(Dental)」となります。
「アニマルヘルス事業」では動物用医薬品の大手販売代理店として米国、英国、カナダで事業を展開しており、「デンタル事業」では歯科診療所、歯科技工所、地域医療センターなどへ歯科製品の販売を行っています。
競合他社
競合他社として、心臓血管事業と内視鏡検査事業の2つの事業を運営し、各種の介入・診断・治療用使い捨て医療機器の製造・販売を行うメリット・メディカル・システムズ(MMSI)、世界中の患者、医療専門家、および医療システムの利益のための治療ソリューションの開発と提供に焦点を当て、心臓外科と神経調節の2つの事業セグメントを通じて事業を展開するリワノワ(LIVN)などが見受けられます。
株式の注目ポイント
株価は昨年の高値まで回復していませんが、配当は2018年以降横ばいで推移しています。
コロナ発生以降、在宅勤務の増加に伴いペットを飼う家庭が増加した事や食用動物向けの売り上げが拡大したことなどにより、株価はコロナ発生前の水準を3割程度上回って推移しています。
直近では、感染予防製品の売上減少の影響もあり株価が下落しましたが、それでも他の業種に比べると株価は安定的に推移しています。
業績動向
2022年3月2日開示の四半期決算では、1株利益は市場予想を上回ったものの、売上高は市場予想を下回りました。
「デンタル事業」においてコロナ感染対策製品の売上減少などがありましたが、「アニマルヘルス事業」においてペット関連が6四半期連続で二桁増の売上となり「デンタル事業」の減少を補っています。
今後は「デンタル事業」の業績回復も予想されており、それに伴う株価上昇が期待されます。
次回2022年5月26日に開示予定の四半期決算において、市場予想を上回ることができるか注目です。
注意点
インフレ上昇によりコストの増加が予想されており、インフレがさらに拡大すると業績に深刻な懸念を及ぼす可能性があり注意が必要です。
株価動向、配当利回り紹介
配当:1.04ドル
配当利回り:3.27%
株価:31.80ドル(約3,700円)
この銘柄、権利落ち日は4月中旬予定(権利実施は4月下旬予定)です。
配当利回りは3月8日時点で3.27%、株価は31.80ドルでおよそ3,700円から購入できます(1USD=117円計算)。2019年からの最高値は36.63ドル、最安値は13.10ドルとなっています(終値ベース)。