今日の為替トレッキング

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朝起きて夜寝るまでの間に、自分が本当にしたいことをしていればその人は成功者だ - ボブ・ディラン

Say It Isn't So

 感染力がより強い新型コロナ変異株「オミクロン変異株」が南アフリカで検出されたとの報道を受け、26日(金曜)の米10年債利回りは1.6%台から一気に1.4%台まで下落。「安全第一」を求めたマーケットは米国債を買い、円とスイスフランを買いました。ただスイス国内では新型コロナ感染が広がっているため、安全資産としては円の人気の方が高かったようです。

 先週の米感謝祭前のマーケットは、米国の利上げに関するニュースが中心で、新型コロナは欧州のローカルニュース扱いでした。12月FOMC(米連邦公開市場委員会)を期待したマーケットはドル買いを進め、ドル/円は2017年1月以来、ユーロ/ドルは2020年7月以来の水準までドル高が進んでいました。

 この日のドル/円「急落」は、ドルロングのポジションが積み上がっていたことに加え、米市場の流動性が細っていたことも理由。また急落は通貨にとどまらず、OPEC+(石油輸出国機構プラス)の増産拒否で高止まりが続いていたNY原油先物もこの日は13%も大きく下げています。

 もっとも、オミクロン変異株のニュースが、太りすぎたポジション整理をする言い訳に使われたところもあります。来月起きても不思議ではなかった調整が、この日に前倒しになった。この動きはまだ続く可能性があります。

出所:楽天証券作成