あまり高望みせず、早めに利確することも大事
──10銘柄に買い指値を入れると、どれくらい買えるものなのですか。
それはどのあたりに指値を入れるかによって変わります。
例えば、今の値段より少し安いくらいのところに指値を入れれば、いくらでも買えます。でも、そうするともっと下がる可能性が高いので、その後上がっても、買った価格に戻らないことがあります。
一方で「さすがにここまでは下がらないだろう」と思えるくらいのところに指値を入れると、当然買えるチャンスは少なくなりますが、買えた場合には、安く買っているだけに勝てる確率が高くなります。
──下落局面にある銘柄に絞り、買えなくてもいいくらいの気持ちで、かなり思い切ったところに買い指値を入れる…これに徹すれば、高い確率で勝てるということでしょうか。
もちろん、空振りは多いです。10銘柄買い指値を入れても1つか2つしか買えないかもしれません。でも、勝率はかなり高くなります。
──なるほど。
ただ、もう1つ重要なことがあります。どのタイミングで売るかです。
かなり安いところで買えれば、少なくとも一時的には含み益になる可能性が高いですが、そのとき「もうちょっと上がるまで待とう」などと欲を出すと、そこから一気に下落したりします。
ですから、この方法を取るときは、あまり高望みせず、早めに売って利確(利益確定)することも大事です。
──Rょーへーさんが推奨する「逆張りデイトレード」のよさがわかってきました。順張りだとこうはいかないですか。
逆張りの場合、最初は含み損になる可能性が高いですが、順張りは上がっている途中で買うので、含み益になる可能性が高いです。買った瞬間がたまたま天井だった場合は、いきなり含み損を抱えますが、それ以外の場合はとりあえず含み益になります。
ただし、買った瞬間が天井でなくても、数秒後、数分後に天井となり、そこから真っ逆さまに下落していくというパターンが少なくないんです。
──上がっているときに買うと、そうなるのですね。
その場合、大事なのは早めに損切りすることです。下落してすぐ売れば損失を最小限に抑えることができます。
ところが、これが簡単ではありません。僕が1年目にさんざんやらかしたように、少し様子を見ていればまた上がるだろうと思い込んでしまうんです。買ったときは上がっていたのだから、当然また上がると思ってしまうんですね。
──確かに粘りたくなってしまいます。
もちろん、再び上昇することもあります。でも、下がり続けることもある。そうなると、粘れば粘るほど損失が大きくなってしまいます。
──逆張りだと、買った瞬間が天井ということはないし、すぐに上昇に転じそのまま一気に天井ということも少ない。そういう意味でも、逆張りのほうがリスクを抑えた売買ができるということでしょうか。
はい。
──リスクを抑えてコツコツ利益を出す、逆張りデイトレードの魅力がわかりました。後編ではズバリ、実際にどれくらい稼げるものなのかをお伺いします。
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